7話 ページ10
少女は夢を見た、寮に帰ろうとしたはずなのだが。
何もない空間にただ一人佇んでいる。
“あの丘”の夢、かと思いきやどうやら違うらしい。
宝物、僕の宝物達が床に転がっていた。
その光景に僕は何も言えなかった。
言える権利なんて、きっとないだろうから。
僕の宝物達が言う。
よくも見殺しにしたな、と
なんで騙したんだ、と
どうして、信じていたのに、と
口々にそんな恨み言を言う宝物達
僕はただ笑った。
「あぁ、でも」
僕は宝物達をかき集め、抱きかかえる。
「こうなってしまうのなら、僕自身の手で───」
視界が暗転する。
意識が浮遊する感覚に襲われ、僕は目を醒ました。
───
──
─
「───────ふふっ」
「いやあのね君、普通やばい魔法かけられて笑うなんてあのね？」
「リア氏、リア氏！？だいじょぶ、いやだいじょばないよねぇ！？」
僕が目を覚ますと、鏡舎の壁にもたれかかった状態であった。
傍にはスカラビア寮の友人である【アンブローズ・ハーミット】と、イグニハイドの僕の相棒枠の【アスピダ・イーリアース】が、焦った顔をして僕に話しかけていた。
ハーミット氏は、よくわからない人物である。
いつの間にか側にいた、僕とハト氏公認のストーカーである。
自分のことをお兄さんと呼ばせようとする、結構やばいお兄さんである。
オーバーブロット事件の際、こいつが大体現場にいるのであだ名が「黒幕」になりかけている。
ちなみにこいつが学年トップ、不安だよね。
アスピダ氏は、イグニハイドで僕の相棒枠に落ち着いた人物だ。
僕とアスピダ氏は解釈一致し過ぎて抱き合って泣いた。推しの壁になりたい……うん僕もだよ……監督生ちゃんいいよね……うん…………
そこからハト氏と監督生ちゃんの次によく一緒に過ごすようになった。たまに、束縛系彼氏みたいな事言ってるけど全部笑って流すと終わるので気にしてない。
ちなみにこの二人も、ハト氏がまともに喋れる数少ない人達である。
「……ハーミット氏とアスピダ氏、あれ、僕…………？」
「僕とアスピダキミは“例の会”に行こうとしていてね、偶然にもここで会ったのさ。んで、一緒に行こう──って話てたらハーツラビュル寮の鏡の前で君が倒れていたのでね、いやぁ〜肝が冷えたよ。ほんと」
アスピダ氏が僕の手を握り、安堵の溜め息を出す。
その手は震えていて、なんだか申し訳なさを感じた。
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とっとこ(プロフ) - コメントありがとうございました。性別の件に関して、追記を行いました。よろしくお願いします。 (2021年11月30日 20時) (
レス) id: d50c3ae5e0 (このIDを非表示/違反報告)
ななしのヴィランズ - 部外者がなんか言ってて草 (2021年10月25日 17時) (レス) id: b2611adeda (このIDを非表示/違反報告)
ななしのヴィランズ - 草 (2021年10月25日 17時) (レス) id: b2611adeda (このIDを非表示/違反報告)
まるまるん - 古い作品にまでケチつけるとか暇なんですね。もう原作だけ読んでたらどうですか？違反してないならどんな設定にしようと作者様の自由です。気に入らないならあなたが読むの辞めればいい。 (2021年10月25日 14時) (レス) id: b7b0607f35 (このIDを非表示/違反報告)
ななしのヴィランズ - 監督生は女子ではなく、男子ですよ間違えないで下さい それにナイトレイブンカレッジは男子校なので女子は入学できませんよ (2021年10月25日 13時) (レス) @page17 id: b2611adeda (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：両儀家の畳 | 作成日時：2020年11月9日 23時
