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19話 ページ27

「何も分からないまま放置するのは少々可哀想だな。シェファー、慈悲の心で教えてやってくれ」
「雑ですね、サルトさん……まぁいいでしょう。
貴方は、この部屋に入った際にハーミットさん……1年生の主席の魔法と、リアさん…えっと……イグニの姫……でしたか…の物理攻撃によって気絶させられました。」

待ってほしい、イグニの姫ってなんだ。
隣のシンチェーロは吹き出していたし、説明しながらヴァスタンドも笑いを堪えていた。
止めに後ろの方から

「誰がイグニの姫ですか!?僕の事ですか!!そうですね!!はーい、姫でーす!!!」

と半ばヤケクソ気味の叫びが聞こえてきて無理だった。その瞬間、ヴァスタンドとシンチェーロは腹を抱えて笑い出してしまった。
取り残された自分は動けない体と、声が出ない事を心底憎んだ、いやもう心が追いついていかない。

先程の重い空気は一体何処に行ったのだろうか。温度差で風邪を引いてしまいそうだった。
そんな空気も、笑い終わったヴァスタンドの咳払いによって元に戻る。

「……ゴホン、そして気絶させられた後に俺とハーミットさん、仕上げにサルトさんとシュラーフさんのユニーク魔法で貴方達と“お話”させていただきました。」

……ユニーク魔法を使った、だと?
その一言だけで、事の重みが違う。
そんな自分の考えを読み取ったのか、覗き込むヴァスタンドの笑みがより一層深くなった。

「まぁ、知っていると思いますけど俺のユニーク魔法、「海より深い空の色(シースカイ・ハルシーネイション)」は対象者の望む幻覚を見させてあげる魔法です。それを、周りに共有することもできます。勿論、貴方のは共有済みですので。
そして、サルトさんのユニーク魔法「天へと願う最果ての瞳(パラディソ・デジデリーオ)」で、貴方を拘束させて頂きました。
俺の担当は貴方だったので、一応説明しておきました。まぁ、要らなかったかもしれませんがね。他の皆さんも同じような感じです。
そして、貴方の様に賢い方ばかりではなかったのでシュラーフさんにお願いして眠って頂きました。
───さて、ご自身の状況は理解できましたか?まぁ、貴方の場合無理矢理と言った感じでしたので自分の意志で行った方から今一度“お話”させて貰います。それでは」

最後にニッコリと営業スマイルを見せて、ヴァスタンドは去っていった。
コツコツと、その場を去る音がした。

これが、たった数分間で繰り広げられたのだ。

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とっとこ(プロフ) - コメントありがとうございました。性別の件に関して、追記を行いました。よろしくお願いします。 (2021年11月30日 20時) (レス) id: d50c3ae5e0 (このIDを非表示/違反報告)
ななしのヴィランズ - 部外者がなんか言ってて草 (2021年10月25日 17時) (レス) id: b2611adeda (このIDを非表示/違反報告)
ななしのヴィランズ - 草 (2021年10月25日 17時) (レス) id: b2611adeda (このIDを非表示/違反報告)
まるまるん - 古い作品にまでケチつけるとか暇なんですね。もう原作だけ読んでたらどうですか?違反してないならどんな設定にしようと作者様の自由です。気に入らないならあなたが読むの辞めればいい。 (2021年10月25日 14時) (レス) id: b7b0607f35 (このIDを非表示/違反報告)
ななしのヴィランズ - 監督生は女子ではなく、男子ですよ間違えないで下さい それにナイトレイブンカレッジは男子校なので女子は入学できませんよ (2021年10月25日 13時) (レス) @page17 id: b2611adeda (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:両儀家の畳 | 作成日時:2020年11月9日 23時

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