ワタシとカレの関係。(緑)

１６.「遅い」 ページ16

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「へ！？！？」




玄関の電気をつけたら少し離れた

廊下の壁にもたれて立つ大倉くん。




なんか、怒ってる？





「…帰ってくんの遅ない？」




「え、あ、飲み会、行ってた」





さっきよりはっきりした意識で答える。




「LINEぐらいしーや、てか見ろ」





「え、？」





ずっと放置してたスマホを慌てて見たら

数件の大倉くんからの通知。


やらかした。見てなかった。





「え、じゃないわ。いつもこんな遅ないやろ」





「へ、まあ、珍しく行ったから…」




なんで怒ってらっしゃる…？




「へぇー。連絡ぐらいしてもいいんちゃん？」




「いやだって、いると思わないし…いても
私が飲み会行っても関係ないというか…」




正直に言ってみる。いやでもその通りじゃん？


彼氏だったらまだしも付き合ってもない、

一緒に暮らしてもない、

そんな関係の貴方に飲み会で

遅くなると伝えないとダメなの？





「……あの男は、誰」




私の言葉を無視して話し出す。



聞いといて何よ！てかなんでそんな怒ってるの。




「あの男って誰…あ、」




「そいつや、今頭に浮かんだ奴」




「先輩、私が酔ってたから送ってくれたの」




「ふーん、あんなに肩抱いてなぁ？」




「肩…？あの、私がフラフラだったから…
それに、抱いてはないし支えてくれただけだし、
てか見てたの！？」




「遅いから窓の外見たら嫌でも見えたんや」





こんなに怒った大倉くん初めて見たかもしれない。




でもなんで怒られてるのかわからない。





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