1.先輩と後輩 ページ1
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『今日から働くことになりました、大倉忠義です!よろしくお願いします……!!』
私が働いてたバイト先に後から入った男の子。
全体を見渡した後、ちょうど目が合い微笑まれた。
今思えばその時からもう好きだったのかも。
『Aさん、ここどうやって…』
「あ、そこはね…」
ちょっとずつ仲良くなって
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『Aさん、そこ俺します』
「そう?じゃあお願いするね!」
周りの人よりもちょっとだけ仲良くなった気がして
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『あ、今終わりですか?一緒に帰りましょ!』
「いいよ、帰ろっか」
いい感じなのかな、って思えることもあって
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『Aさんって、彼氏います?俺長い間彼女いないんですよね〜ほしいな〜』
「そう、なんだ、モテそうなのにね」
脈アリかもしれないのかな、って思ったこともあって
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だけど、私の久しぶりの恋心は叶わぬまま、
叶えぬまま自然に消えていくこととなった。
「今までありがとうございました!」
『Aさん、寂しいですけど…また遊びに来てくださいね!!』
5個上の私は、当たり前だけど就職が決まって
大倉くんと出会ったバイト先を辞めることになった。
想いを伝えることもなく、何か進展するわけでもなく。
はたまた大倉くんからのアクションがあるわけでもなく。
所詮ただの先輩と後輩だったんだな。
そう思いながら思い出のバイト先を後にした。
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さき(プロフ) - お話大好きです!更新楽しみにしています!(*^^*) (2021年10月1日 20時) (レス) @page10 id: f4ba225547 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Chii. | 作成日時:2021年9月26日 18時