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「久しぶりに来たけど広いねー」
『あっポップコーン売ってる!』
「先が思いやられる」
軽いノリで来たここはそこそこ規模の大きいテーマパーク。
電車一本で行ける遠くもなく近くもない丁度いい場所にある。
「眠気覚ましにジェットコースター行こ」
『誰かさんのせいで夜遅くまでゲームやらされたしね』
「だってAゲーム強いんだもん」
今日は6時起きで、昨日寝たのは朝3時。もう昨日をとっくに過ぎてる。
すごい眠い。
「ゲームにしろふろふき大根にしろ、変な所で才能発揮するよね」
『結果的に自分の首絞めることになったけどね』
「お互い眠いってことで頑張ろうよ」
『ジェットコースター乗ってる時って寝れるかな』
「怖いこと言わないで」
眠いって言う割に無一郎はピンピンしてるし、足取りも軽い。
それだけ嬉しいのか、案外無一郎も子供だったりするのかな、と思いながら隣を歩いた。
****
『あー目覚めた、すっごいびっくりした』
「ジェットコースターが上がってる途中で寝かけてたもんね」
『だってあの時間暇なんだもん』
高くなっても、大丈夫だって知ってるから緊張感もないし。
「出たーAの希薄な感情」
『………無一郎だって無表情だった』
「僕はジェットコースター強いから。ほら、次あれ行こ」
そう言って無一郎が指を指したのは、仰々しく看板が掲げられてるお化け屋敷。
『……チュロス食べたい』
「……さっきポップコーン食べたばっか」
『朝ご飯食べてないから、あれじゃ足りない』
今日は眠くてほんとにギリギリまで寝てたから、朝ご飯が食べれてない、だからお腹が空いている。
それは本当。
でも、遊園地にまで来てるのにこんな私が一緒でいいのかなって、少し不安になる。
『無一郎も、何か食べておいた方がいいと思うよ』
「……そっか」
『うん、お化け屋敷で空腹で倒れるなんて笑えないでしょ』
「そうだね、食べよっか」
そう言って私の手を引く。
そうして無一郎は前を歩きながら、優しい声音で言ってくれた。
「別に何も感じなくてもいいよ。………Aといるだけで、僕は楽しいから」
『…………そっか、』
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陽葵(プロフ) - 主さん〜この作品プリ小説というアプリの方でパクられてます〜 (2022年12月6日 19時) (レス) id: 4fccf8109e (このIDを非表示/違反報告)
桜舞(プロフ) - AYAさん» ありかがとうございます!神になりたいです! (2021年10月5日 19時) (レス) id: faa91006d3 (このIDを非表示/違反報告)
AYA - 凄い面白かったです! 神ですか? (2021年10月5日 13時) (レス) @page50 id: 23da1d9ffa (このIDを非表示/違反報告)
桜舞(プロフ) - ただ、書きたいという心持ちだけはあるので、いつか投稿した時に読んでくださると幸いです。コメントありがとうございました! (2021年3月17日 21時) (レス) id: faa91006d3 (このIDを非表示/違反報告)
桜舞(プロフ) - 読んで下さってありがとうございました!前世の話は、実はあまり考えて無いんですが、出来れば書きたいな、と思ってます...ただ、この作品もネタ切れに苦しみながら何とか書ききったので、すぐに書く、というのは難しいと思います、本当に申し訳ないです。 (2021年3月17日 21時) (レス) id: faa91006d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜舞 | 作成日時:2021年2月24日 7時