君はイジワル

垣間見る ページ16

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びっくりしすぎて眠気は飛んでいった。









「まんまるとして美味そうな肉だァ…。」









目の前のカラスはペロリと舌なめずりする。









や、やや、やっぱり悪魔だったぁー！









早く逃げなきゃなのに、足が凍りついて動かない。









「大好きなおやつ食べれて幸せだろ？…今度は俺の番だな。」









嘴をくわっと大きく開いて迫ってきた。









「ひっ、ひぃぃぃい〜！！」









「おい！何してんだっ！！」









その時目の前にザッと何かが立ちはだかる。









黒くて大きくて、しなやかな動きの、あいつ。









「っち。邪魔すんな。」









「それはこっちのセリフだ。俺の仲間に何してる。」









「仲間ぁ？非常食の間違いじゃねぇの？」









「そんなんじゃねぇ。…いいからとっとと失せろ。」









睨み合う2匹を俺はたいすけの後ろで震えて見守る。









「うるせぇ！俺は今からそいつを食うんだよ！」









「させねぇっていってんだよ！！！」









シャーーーーー！！！









毛を逆撫でて、威嚇する。
こ、こんな怖い所初めて見た。








猫ってこんな怖いのか、？









いつも意地悪で嫌な奴だけど、俺にこんな顔は見せなかった。









「やんのかぁ！！！」









カラスとあいつが、ドタバタと
ぎゃーぎゃー言いながら戦っているのを









目をぎゅっと瞑って耳を塞いで縮こまってやり過ごした。




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