マカロンとコーヒー【meychan】

きみの歌に救われる ページ15

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な「A重い」

『そんなこと言わないでよ〜〜なるせちゃん〜〜』



いつも通りのライブ前、いつも通りの楽屋。なるせの横に座って、肩に頭を乗せて寄りかかる。口ではそう言ったって、振り払いはしないんだから。



『ね、なるせ』

な「なによ」

『歌ってほしい』

な「は？」

『夜もすがらがいいなー』

な「おねーさん、ライブ前なの分かってますかね」

『なるせの歌が聞きたいー』

な「あーもう、サビだけだよサビだけ」



なんだかんだ歌ってくれる声を聞きながら目を閉じる。なるせの歌ってる声が好きで、この声を聞くとこの瞬間だけ、力が抜ける気がする。

そんなことを本人に話したことがあったかどうかは、忘れてしまったけれど。



な「…………はい、満足？」

『へへ、ありがとー』

な「…………なんか、あった？」

『なーんも。恋って、恋愛って難しいなーって思ってるだけ』

な「……え、なにそれ、」

『そのまんまの意味だよ』

な「………いままで男落としまくってきたくせに？」

『………こうやって？』

な「辞めろその上目遣い。あと否定しろや」

『あははっ、そーやって恋愛したくない人なんだよ、というか、できない、かなあ』

な「できないって、何が」

『あー、喋りすぎた！なんでもない！ありがとなるせ！』

な「はあー？おまっ、大事なこと言わずに！」





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