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私の後ろから百の手が伸びてきてギュッとされた。
「そうだよ！オレのもんだから！」
「僕たちの、じゃないの？」
『いや、冗談だって分かるでしょ･･･』
わかっててジャレるのは、仲良い証拠だけど。
でも･･･
『でも、またみんなでライブ出来たらいいね』
2月のバレンタイン以降、みんなでライブが出来る機会はなかった。
TRIGGER、IDOLiSH7、ZOOL、Re:valeの全員揃ってライブする機会が作れたらいいな。
「企画しちゃおう！ライブ決まったら、きっと全曲Aが弾くことになると思うけど問題ない？」
百が後ろからのぞき込むように私を見る。
それに気づいて微笑んで頷いた。
『うん。3グループで全国回った時も頑張ったよね〜』
「オレ前は腕と足のマッサージしたげたし、次もやったげるよ」
『あはは、よろし･･･く･･･』
ハタ･･･と周りの視線が自分たちに注目しているのに気づいた。
戸惑いや生暖かさや、興味津々といった風の視線。あとは興味なさげにこっちを見てない人もいるけど。
百にバックハグされてる状態で顔がある程度近くなってるのは、いつもの距離と言えばいつもの距離。
最近演技の撮影とか多くて、人に見られることに慣れすぎて気づかなかった。
「あー･･･と、ケーキ！切りましょう！」
つむちゃんが一瞬の気まずい雰囲気を取っ払ってくれた。
その言葉で、いおりんとみっちゃんが切り分けてくれる。
百も私から手を離して、微笑みながら頭をポンポンと優しく叩く。
みっちゃんたちの所に行く百の背中を、百に触られた頭に触れながら見送った。
バスフレグランスフラワーは自分の荷物の所に置いて、みんなでケーキを食べながら、花をあげる人を誰にするかを決めた時の話をIDOLiSH7とZOOLから聞いた。
「オレは最初から天にぃにあげたいって立候補したんだ！」
陸が満面の笑みで言う。
ぶんぶん尻尾が振ってあるように見えるのは幻覚だよね？
「花をあげるなら女にだよなって言ったんだ」
「おー、俺もその気持ちわかるってな」
トラとヤマさんが言う。
なのに、がっくんと龍ちゃんにあげることになった経緯は？？
表情に出てたんだろう。みっちゃんが肩をすくめるようにしてから笑った。
「立候補は陸含めて5人。棗、御堂、大和さん、ナギ、陸」
「私は早々と辞退しましたし、結局は誰がAさんに花をあげるかの取り合いですよ」
「ユキとオレも候補に入れてよ！？」
「そうね。呼んでくれても良かったのに」
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作者名：miz | 作成日時：2021年7月3日 9時
