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『どういうの買おうと思ってたの？』
「じっくり見て決めようかと」
修学旅行のしおりを鞄から出してペラペラめくる。
瑠璃も覗き込んでくる。
『明日の京都駅、30分お土産買う時間あるよ。じっくり見れなくて悪いけど』
「集合までの時間？いける？」
『いけるいける』
「マジで？」
『マジで』
タワーも近くにあるし、地下街も駅ビルもある。
いくらでも買えそう。
ただある程度物を考えておかないと、移動するには厳しいな。
『京都っぽいもの？』
「うん･･･ってホントに付き合って貰っていいの？」
『私も百瀬くんにプレゼントあげたい。さっき誕生日知ったばっかでなんだけど』
いつも勉強頑張ってるから。
ちょっとしたプレゼント位あげたい。
あ、お小遣いが残り少ないから、それで買える範囲だな。
「A、ありがとう」
『良いのが見つかってからね』
瑠璃が、そうだねと笑った。
次の日、地下街の店に行く。
和風小物店。
「良さそう！」
『うん、いいのありそう』
店内をくまなく見ていると、1つのコーナーを見て足を止めた。
これ、百瀬くんの瞳の色だ。
ーーっていやいや、百瀬くん男の子だし。赤っぽいピンクとか女の子っぽくてどうなのって感じだし。
そう思いつつもじっと見てしまうのはなんでだろう。
値段も500円位で丁度いい。
「よろしければ、ご自分で手作りも出来ますよ」
店員さんに声をかけられてしまった。
手作り･･･
チロッと見てしまう。
『えと、ちなみに時間とか値段とか･･･』
「1時間位ですかね。値段は･･･」
『あ、すみません。そこまで時間なくて』
「あら、そしたらまた来てくれはりましたらご案内します」
お待ちしていますと笑顔の店員さん。
つられて方言喋りしてたから、地元の人って思われたんかもしれん。
そうやすやすと来れないよね。
友達に会うという理由をつけたとしても。
「A、どう？」
ふと瑠璃に呼ばれてそっちへ向くと、このお店の紙袋を下げている。
決まったらしい。早い。
「ん？これにするの？」
『うーん･･･でも色がピンときたのが･･･』
言いながらさっきの物を手に取ると、瑠璃が感心したように、でも楽しげに笑った。
「いいんじゃない？百、喜ぶよ」
『そう？女の子っぽくない？』
「あの子は赤とか好きだから！ほら、ヒーローって赤が主人公だったりしたじゃん」
『ああ昔観てたわ。弟に付き合って』
瑠璃に背中を押されて、それを手にしてレジへ行った。
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ミズ ミズ(プロフ) - KUROさん» コメント励みになります！ある程度の流れは決まっているのですが、セリフや行動にすると自分の他作を彷彿とさせないのが難しく更新が遅くなってしまってごめんなさい(_ _;)頑張ります！読んでいただいてありがとうございます！ (2021年11月23日 0時) (
レス) id: 7a55b8132b (このIDを非表示/違反報告)
KURO(プロフ) - 本当に読んでいて楽しくなれる作品だと思います！更新待ってます！ (2021年11月22日 21時) (レス) id: e464551ebb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：miz | 作成日時：2021年11月11日 13時
