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「やめろよ。その姉ちゃん嫌がってるだろ」
私よりも背が低い、薄いオレンジ色した髪の可愛い声の男の子。
妹の妹よりも背が低い。小学3、4年生位だろうか。
バックに音が書いてあるとすれば、ちょーん、とでもありそうな。
私に声をかけた男子2人がお腹を抱えて爆笑した。
「ガキかよ」
「お兄さんたち一緒に遊ぼうって言ってるだけだから、子供はお子様プールに行きな」
シッシッと手を振る男子2人は、明らかに態度が悪い。
瑠璃たち待ってたいけど、この子と一緒に逃げる方が良さそう。
可愛い男の子の手を繋いで逃げようとすると、手を掴む前に手を繋がれた。
「姉ちゃん、行くぞ」
『えっ？』
いっちょまえに私を引っ張ってくる。
こんなちびっ子でも男の子なんだなぁ。
ていうかこんな小さい子に助けられる私って･･･
悲しいというか恥ずかしいというか。
そう思ってると、男の子と繋いでない方の腕が後ろに引っ張られた。
「待てよ」
男の子が私を連れて行ったのが気に入らないのか、2人のうちの1人が私の腕を掴んでる。
『･･･離してください･･･』
「声震えてる〜かわいー」
ニヤニヤしてる男子たち。
ナンパとはいえ、ここまで引かないのは普通じゃない。
怖い。
でも。
この男の子を、年上としてこれ以上巻き込むわけにはいかない。
男の子の前に立って辺りを見渡すも、プールを楽しんでる人たちばかりで、私たちの異変に気づく人はいない。
どうしよう。
泣きたくなるような衝動にかられながら、どうするか考えていると、私の腕を掴んでいた男子の腕が、誰かに掴まれた。
思わずその人を見上げる。
「･･･僕の彼女に何か用かな？」
眼鏡をかけた、私と同じ年くらいの男の人だ。
笑顔で手に力を込めてるけど･･･
「まさかこういう場所で、ナンパだとか言わないよね？こういう場所ではマナーを守って遊ぶべきじゃないかな」
赤の他人でもわかる。
これ、笑ってない！！
言い寄ってきた男子は、青ざめながらソロっと私から手を離す。
そんなまさか！してません！と言って、引きつった笑みを浮かべながら逃げていった。
「なんだ、彼氏いんのか。彼氏ならちゃんと見てないと駄目だぜ」
ホッとしたように薄いオレンジ頭の子が息を吐いて、私から手を離す。
そうだねと言う眼鏡男子がニコニコして返すと、男の子は、じゃあなと笑顔で手を振ってお子様プールの方に歩いていった。
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ミズ ミズ(プロフ) - KUROさん» コメント励みになります！ある程度の流れは決まっているのですが、セリフや行動にすると自分の他作を彷彿とさせないのが難しく更新が遅くなってしまってごめんなさい(_ _;)頑張ります！読んでいただいてありがとうございます！ (2021年11月23日 0時) (
レス) id: 7a55b8132b (このIDを非表示/違反報告)
KURO(プロフ) - 本当に読んでいて楽しくなれる作品だと思います！更新待ってます！ (2021年11月22日 21時) (レス) id: e464551ebb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：miz | 作成日時：2021年11月11日 13時
