【アイナナ】この道の先に。 (ページ26)

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『未来を具体的に描いてんなら、そのうち叶うだろうし･･･まあ、恋愛や結婚は相手あってのもんだから下手なこと言えねえけど、やりたいことないって思ってんなら、これから探せる。今まで触れてこなかった事とか、そういうモノを手広くやってみるとか知ってみるとか。そんだけでも世界が広がるから、やりたいこと見つかるんじゃねえのか？』

ありきたりかもしんない事だけどと言って、三月くんは照れたように笑った。

『･･･興味持つってのが難しいんだけど。』

「したくもない事まで興味持てって言うのじゃねえよ？やらず嫌いじゃなくて？例えば、料理は面倒くせえって思うなら、料理しろとは言わねえし。んー･･･オレはアイドルになってから、色んな事挑戦するようになったし、尊敬したり好きになったりする人が一生懸命向かってるもんには、どんなかなって知りたくなる。そういう事ないか？」

視界がクリアになって、急に世界が広がった感覚に陥った。

『･･･ある。』

□先輩が漫画やゲームが大好きだったから、知っていって興味も少なからず出てきて、知識が増えた。
先輩ほどハマるまではないけど。

「だろ？」

三月くんの、はにかむように笑った顔にドキッとした。

･･･ん？
いやいや、なんやドキッて。
意味分からへん。

『凄いな、三月くん。かっこええわ。』
「なんで急にもろ関西弁なんだよ。･･･って･･･さすがに寒いから入るか！」

三月くんはプッと笑ったのに、急に立って窓を開ける。

『･･･褒められ慣れてへんの？耳赤いで？』
「言うなよ！」

『あはは。やっぱ、かわええな。』
「おまえな！」

暖かい室内に戻って笑う。

耳元を隠した三月くんは、やっぱりかわいかった。

「あ、A。･･･何笑ってんの？」
『いや、三月くんは、かわええなって。』

先輩が私を見てキョトンとして首を傾げる。
その後で何でかニヤニヤした。

「まあ関西弁の理由は聞かないでおいとく。それよりAは甘いの好きでしょ？好きそうなの取ってきたよ。」

先輩がお皿を私にくれる。

クレームブリュレ、ミニチョコケーキ、フルーツ、ミニシュークリーム。ついでに生クリームと赤いソース。
それがレストランのデザートの様にバランスよく乗っている。

『めっちゃ綺麗･･･』

「ユキと□で盛りつけてたよ！途中から天もフルーツも入れたら？って言ってた！」

百さんが急に来て言った。

『天？』
「TRIGGER！」

ああ、調べてない。