笑顔のキミが好き【百】 18 (ページ7)

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私の係　2 ページ7

「大丈夫！Aの足腰は昔より強くなってると思うから！」

「『なんで？』」
天「どうしてですか？」

「え？だってオレといっぱい運動してんじゃん？」
『へ？』

「･･･ボクが馬鹿でした。練習再開しましょう。」

「ん？Aっち、ももりんとジムよく行くん？」
『いかない･･･』

「環ー、だからー」
『百は黙って教えて。でなきゃ出てって。』
「同感です。」

「2人共ヒドイ！」
「『どっちが。』」

それから少し練習して、着替えてメイクしてから皆の所へ行くことになった。
最初に出て行った、たまちゃんの叫び声が聞こえた。

【げっ･･･】

『も、百･･･』

部屋を出ていこうとする百の服の裾を掴んだ。

～百side～

「ぎゃー！！おばけ！！連れてきてるー･･･！！」

環の声が聞こえるのと、Aがオレの服の裾を掴んだのが同時だった。

【おばけ･･･。A･･･。】

震える手でオレの服の裾を掴んで俯いているAの頭をポンポンと撫でて引き寄せた。

『あ、いや、汗すごいから、そこまでは･･･っ』
「いーの。大丈夫。」

焦るAをギュッと抱きしめた。
とは言ったものの、確かに汗をかいていて･･･
体を離して顔をのぞく。

「服がベッタリで、Aが気持ち悪いなら別だけど？」

『あ･･･』

今気づいたって表情。
そんだけ怖いんだな。

廊下を歩く音がして見ると、ユキが来た。

「モモ、ヤス、ごめん。･･･連れてきちゃった･･･。」
『連れてきちゃった、じゃないよ！！バカ！！』

「あとモモ、夕飯係、作るって言ってるよ。」
「あ。」

Aと目が合う。
泣きそうな顔。

「ユキ、すぐ行くからそこで待ってて。」

ドアを閉めて、Aをギューッと抱きしめた。

「終わったら、すっ飛んでくるから。そんで、帰って貰えたら帰ってもらうから。大丈夫、大丈夫。」

『･･･うん。』

「オレがいなくなったら着替えて、ユキといて？」

Aは頷くと、少し笑ってくれた。

「あはは。ちっちゃい子みたい。」

『子供じゃ･･･』
「子供じゃないけど、かわいい。」

『こっちは怖いだけなのに･･･』
「うん。知ってる。」

でも、かわいい。
オレの隣に、ちょこんと座ったAとか、オレを頼ってくれる所とか、震える手も、泣きそうな顔も。

『あ、あの･･･百？』
「ん？」

ちゅっちゅっと手にキスすると、顔を真っ赤にさせたAが恥ずかしそうに俯いている。

「厄除けね？」

そう言って唇にもキスを落とした。