笑顔のキミが好き【if･･･大神万理】2 (ページ29)

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「バンさん！A連れてきました！今日は来てくれてありがとうございます！」

デートの後、百くん主催で皆で夕飯にモツ鍋を食べる所に来た。

言わずもがな、千はキャベツパーティ。
Aといても問題ないよなと思ったのに千に引っ張られて、苦笑いしながらキャベツパーティの席に座る。

「こちらこそ誘ってくれて嬉しいよ。百くんとは、たまにしか会えないからね。」

「昔は万とはいつも一緒だったのに、まさかこんな関係になるなんてね。」

「あはは。当たり前だろ。ライバル関係と言ってもいいかもしれない。」

「バンさんとライバル･･･。」

百くんが悲しそうな顔をした。

仕事とプライベートは別物だ。
Aの事は勿論、千や百くんの事も好きだけど、そこは線引きしなければいけない。

迷うところではあるんだけど、小鳥遊事務所の事務員であるから、今この場は難しい所だけど。
でも事務員だとしても、今のRe:valeを応援する気持ちも変わらない。

社長に促されて、そのままの想いを伝えた。

「万。･･･ありがとう。けどもし僕たちがオオトリになったら、万の心は傷つくだろ？」

「まぁ複雑だよね。俺はIDOLiSH7の子達にオオトリをやらせてあげたいし、Re:valeのオオトリを観てみたい気持ちもあるから･･･。」

「やっぱり傷つくんだな、よし、分かった。僕たちがオオトリになったら、万を傷心旅行に連れてってあげるよ。付き合ってくれる？」

「あっ、それいい！さすがユキ！提案までイケメン！IDOLiSH7の子達には悪いけど、バンさんとの旅行のためにもめっちゃ頑張ります！」

『行きたいだけでしょ、千が。』

「えっと、じゃあ、うん。･･･Aもだよな？」

どうせ行くなら一緒に行きたい。

『いいの？』

Aの問いに、千と百くんと俺は、笑顔で頷いた。

こっそりとAに近づく。
端っこに２人きり。
店内が騒がしいけど、小さい声でAと話す。

「結末知ってるんだろうけど、IDOLiSH7も負けないぞ？」

そう言って笑うと、Aがキョトンとした顔をした。

『知らないよ、結末。』
「え？何で？」

『エンドが３つあるの。だから分からない。あ、でもバッドエンドがあるなら４つか。』

ああ、そうか。
ゲームだもんな。
でも、それなら良かった。

そのまま伝えると、Aは不思議そうに、どうしてか聞いてきた。