笑顔のキミが好き【百】 15 (ページ48)

今日:3 hit、昨日:2 hit、合計:92,099 hit

NO　DOUBTのカフェデート　2 ページ48

「食べたよ。オープン前なのに作ってくれてさ。自家製パンが美味しいとかで、ユキは、このサンドイッチ。オレはオススメ！って言ったから･･･どれかな？」

2人でメニューを覗き込む。

色々あるなぁ。
サンドウィッチ、クレープ、スパゲッティ、サイドディッシュも多いし、ケーキもある。

【でも、お昼だし。】

サンドウィッチとスープを注文した。
百はハンバーガー。

お肉好きだなぁ･･･

待ってる間、百が嬉しそうに笑って言った。

「A、絶対喜ぶと思って。キラキラして幸せ全開って顔のA、独り占めしたかったんだ。」

『え？･･･恥ずかしい･･･』

【おバカ全開みたいだ･･･】

自粛しないとダメだな･･･。

そんな私の気持ちに構わず、百が続ける。

「ユキの家に初めて入った時もさ、ホテルのロビーでも、Aじゃなかったから。ていうかホテルのロビー、忘れてたんだよね･･･。ユキもキラッキラのA、見ちゃったから、こう･･･オレだけ見たかったのになとか思っちゃって。」

うぅーと唸って、テーブルに頬をついてる。

『えー？私、ミーハーでバカっぽいでしょ。』

「そう？すんごい可愛いけど･･･。でもさ、今日はハッピー全開のAが見れて、オレもめっちゃハッピー！」

2人で笑い合った時、料理が運ばれてきた。

『パン、美味しい！』

「そ？良かった！」

食べ進めていると、百の手が止まっているのに気づいた。

【何やってんだろ？】

いや、悩ましげに頭抱えてるのに、明らかに楽しそうに見える･･･顔が。

『百？食べるの止まってるよ？』

「へっ？･･･あぁ、うん、食べる！A、美味しい？」

『うん！目にも良くて胃にも良くて、胸もいっぱい！ありがとう、百。』

本当に胸がいっぱい。
百と一緒にいると、楽しいとか安心とかもあるけど、幸せな気持ちになる。
させてくれる。

私も何かしてあげたいな。
百が喜ぶこと。

そう思って、笑った。

「そういやさ、姉ちゃんが今度婚約者連れてくるんだって。」

お。
知ってる。
百のカードだ。

『皆でお食事？』

「うん。･･･びっくりしないね？もしかして知ってる？」

頷く。

あれ見た時、びっくりしたもんね。
万のファンでしょ！？
いいの！？
･･････いや、いいよね。普通。

こんな、好きな人が自分を好きなんて、しかも長年想ってた人なんて、そうそうある事じゃない。

私がここにいるのは奇跡だ。
百と付き合ってるのも。