笑顔のキミが好き【百】 15 (ページ47)

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NO　DOUBTのカフェデート　ページ47

午前中、みなとみらいで“A”のドラマ撮影の時、珍しく百が見に来てた。

ていうか、あの百、スタッフも気づいてない。
真っ黒カツラの百だ。髪の毛で耳も隠れてる。
深めの帽子に眼鏡。

周りに集まっている人たちやスタッフに分からないようにしなきゃいけないのかと思って、ラビチャした。
Aどうしたの?見に来るなんて久しぶりだね。仕事近くだったっけ?終わった?
百瀬終わった!近くじゃないけど、一緒にお昼食べようと思って(* ´ ▽ ` *
Aああ、あと1シーン撮ったら終わりだけど行く?
百瀬やった!待ってんね。(≧▽≦

ものすごく嬉しそう。

わざわざ来てくれたのは嬉しい。
なんでもない事だけど。

撮影が終わると、かなり変装しなきゃいけないんだろうと思って、エクステも取って、百の家に行く用の変装をしてから、近くの待ち合わせ場所に行く。

「どうしてもAを連れていきたい所があるんだ！この前は行けなかったから！」

『へぇ。どこ？』

「なーいしょ！」

百がいたずらっぽい笑みで人差し指を口にあてた。

かわいい。
楽しみ。

こっち、こっちと百に連れて行かれた先に、見覚えのあるお店。

【ここ、MV撮影のカフェだー！！】

わー、入りたい！！
でも百が連れて行きたい所って言ってたし、今度行こうって言おうかな？

と思ってると百が止まった。
撮影に使われたカフェで。

「予約した！ここ！」

【！！】

『え･･･』

びっくりして、フツフツと湧き上がる感情。

百がニコニコして私を見る。

「嬉しい？」
『嬉しい！』

「ヤバい？」
『ヤバい！』

「へへっ、ちょっとここで待ってて！」

百が店内に入って少ししてから出てくる。
店員さんと出てきて、手招きされた。

『え？テラスで食べるの？大丈夫？』

「春原くんと億安さんのデートだから。」

百がニッと笑って言った。

百がMVの時に座った席。
どっち座る？って聞かれて、百にはMV通りの席に座ってほしくて向かいの席に私が座ると言うと、うん、と笑って座ってくれた。

店員さんがメニューと水を置いて、お決まりの頃にと言って店内へ入っていく。

「MV発表前に来ないとさ、結構混んできちゃうでしょ。」

『ああ、もうそろそろだもんね。アルバムも発売だし。』

「そうそう。･･･何注文する？」

メニューを渡され、迷う。

『色々あるね。･･･百たちは何か食べたの？千はコーヒーだけ？』