笑顔のキミが好き【百】 15 (ページ24)

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ジム体験ページ24

さっきの話だけど、と、百が運転してくれる車の中で、私は後部座席に座って話した。

『千は、百は知らないんだって分かってくれてたでしょ？』

「そうだけどさ。でも、気を利かせて言ってくれてんのかなとか、後で思っちゃって･･･」

『は、千が気を利かす？昔よりはマシかもしれないけど、あんまりそういうの、器用じゃないよ？思ったことを、そのまま言う人なんだから大丈夫。』
「ジェントルだよ！」

『百だけだって、そう思ってるの。昔言われたことあるでしょ？』
「でもジェントルだもん！」

車を停めて、こっちを見て頬を膨らませながら抗議してくる百。
呆れを通り越して笑った。

『百には、そう見えるんだよね。ジェントル、起きてくれるといいねえ･･･』

言いながら、百が停めた近くのマンションを見上げる。
ジム、行く気ないって言ってたもんな。

「絶対寝てると思う･･･オレだけ行ってくるよ。Aは車の中で待ってて良いよ。」

『そうさせてもらう･･･』

「えへへ。少しはマシ？座ってられるもんね。」

『･･････そうね。人がしんどいって言ってんのにデレデレして･･･』

「デレデレのモモちゃん見たかったんじゃないの！？」
『今は腹立つ。千にバレないようにしないと。』

「えー？まあ今日はAは見学に変更しようかって言ってる時点で怪し･･･」
『さっさと千、起こしに行って。』

「はーい！」

上機嫌で百が車から出た。

【腰が痛い･･････】

百がいなくなって、ゴロンと横になる。
昨日遅かったのに、今日の朝、結局そんなに寝てないから眠くなってきた。

きっと百が戻ってくるのに、最低30分はかかる。
下手すれば１時間。

ちょっと寝ようと思って目を閉じた。

・

「A～、起きて。着いたよー。」

『ん･･･？』

「うわ、眠そうなの何とかならないの。」
「オレ達以外に見せないなら大丈夫でしょ。」
「万も見たらしいよ。」
「ええ！？バンさん･･･他には、いないといいなあ･･･」

【何の話･･･】

目をこすって体をあげると、だいぶ体はラクになっていた。
百がブニーっと両頬を押す。

「ぶ･･･っ、かわいい･･･」

百が笑って手を離した。
睨む。

『かわいくない。なにすんの。』

「目、覚めた？ジム着いたよ。行こう！」

車から降りて、一応着替えやら入った鞄を持つ。

千「見学するんじゃないの？」

『んー･･･結構ラクになってきたから少しなら大丈夫かな。』

言いながら３人で歩いた。