メンバーにした理由 〜千side〜 ページ29
Aにどうしたらいいか聞くと、Aが呆れたような顔をしながらテーブルにスマホを置く。
ふと目の端に映った文字。
“金属バッド販売店”
「･･･A、何でこんなの調べてたの？」
『ん？』
Aが覗き込んで、顔を引きつらせる。
答えない。
店に行こうと言うも、乗り気じゃない。
「Aが言ったんだろ。モモは今日で月雲了と手を切るだろうから、って。なら、手を切る時にモモになんかあったら助けがいるでしょ。』
そう言って、Aを引きずって車に乗せる。
何で金属バッドなんて調べたのか分からないけど、ツクモの家にのりこむには必要かも。
ショッピングモールに着いて、車を降りようとすると止められた。
眼鏡だけかけられる。
『眼鏡男子は萌え要素あるんでしょ？』
「･･････何。僕に萌えるの？A。」
『ないない。』
【彼女なんだから、萌えるって言ってよ･･･】
つまんない。
そう思って眼鏡を外す。
『分かった！萌える萌える！千くん格好いい！』
凄い棒読み。
思わず睨んだけど、そうか。
意外と本心だったりすればいいな、なんて思って眼鏡をかけた。
まっすぐスポーツ用品店へ向かう。
何故か離れて歩くA。
面倒なの書かれるから困るらしい。
【どうせ結婚するのに。】
軽く息を吐いて、スポーツ用品店で金属バッドを買う。
レジを打ちながら僕をチラチラ見る店員。
Re:valeがこういうの買ってるって取り上げられたら厄介かも。
そう思って、別人だと匂わすために、ホクロの位置が逆だと誤魔化した。
「28,620円です。」
カードで払って車に戻る。
“未完成な僕ら”がモモが好きな歌だって忘れてた話をした。
僕のトラウマ。
「あの歌を歌って、もしも、隣に何か落ちてきたら･･･今度こそ、無理だ。耐えられない。」
ハンドルをギュッと強く握る。
『･･････大丈夫だよ。不安になって、怖いかもしれないけど、百はどこにもいなくならないよ。』
「･･･Aは？」
『いなくならないよ。』
そう言ってAは笑った。
Aって、ホラーと虫以外に怖いのなさそう。
僕から見ると、強いと思う。
そのまま言うと、Aは悲しそうに笑って答えた。
『Re:valeがなくなること。』
びっくりした。
『千は、そこまで執着してないでしょ？なくなったらまた始めればいい。･･･私には、そういう強さはない。今は私はRe:valeだけど、ファンの子は分からないから悲しむ。それは嫌だ。』
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ミズ ミズ(プロフ) - 伊織露維さん» いつもありがとうございます！気分はずっと書いていたいんですけど、体と時間は思うようにいきませんね(笑)でもお気遣いありがとうございます＾＾気をつけながら頑張ります！ (2019年8月5日 8時) (
レス) id: b42bdaf0d2 (このIDを非表示/違反報告)
伊織露維(プロフ) - めっちゃくちゃ好きです。更新を何より楽しみにしています。お疲れの出ませんように…。 (2019年8月5日 1時) (レス) id: 2aaf981a59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：miz | 作成日時：2019年5月31日 8時
