脱出ゲーム ページ7
脱出ゲームは、ぱんだ石を探し当ててゴール地点の祭壇にはめて脱出成功というものだ。
『着物と頭、重い。そんで、走れない･･･』
町娘に何でしなかった。
花魁って誰が決めた。
ヤスのイメージで安易に決めたな？
厚底のこっぽりと言う下駄を履いて歩く。
皆走れていいなぁ。
「ヤス！情報屋いたら、捕まえといてくれる？」
百が走って通り過ぎながら言った。
「ゴール地点に向かっといて！オレたちが頑張るから！1位通過したらご褒美ちょうだい！」
『ご褒美？？』
「花魁でしょ？」
･･･花魁？
『！！な、何言っ･･･っ///』
百がニヤニヤ笑って逃げた。
真っ赤になりながら歩いてると、今度は千に遭遇。
がっくんといる。
『千、楽。』
声をかけるも、がっくんしか気づいていない。
「おお、ヤ･･･」
「僕の胸元見せてあげるからヒント教えてよ。」
うわ、ドン引き･･････。
「千さん、すんごい形相でヤスが見てますけど。」
「え？･･･ああ、ヤス。」
千が振り返って、何だヤスかとでも言いたげに息を吐いた。
『ああ、じゃないんだけど。セクハラするなって言ったでしょ。』
「僕、遊び人だから。･･････花魁でしょう？相手してくれるの？」
『･･･下駄が厚底だから、あなたじゃ支払えないわね。』
「へぇ？いくら？」
『ご自分でお調べ下さい。』
「･･･ていうか僕ら味方なんだから、こんな事してられな･･･あ！楽くん、待って。」
がっくんが、これ幸いと逃げていった。
ありゃ、邪魔しちゃった。
「よう、歩きにくそうだな。」
『大和。･･･あ、情報屋。』
百の言葉を思い出して、腕を捕まえた。
「え？」
『少し私の相手してくれる？』
「え？」
ヤマさんとの距離を詰めて言った。
『情報屋さんは知ってる？石のありか。』
「あははー。知ってても教えないかな〜。ヤスさんは魅力的だけどタイプじゃないから。出直してく･･･」
「いたー！情報屋！」
百がすごい勢いで来て、私とヤマさんを離した。
「こんな所で、花魁と逢い引き？情報屋もスミに置けないね。この子はオレが買うことに決まってんだ。引いてくれる？」
「はっ！遊び人のあんたが？高くて払えないだろ。」
「それはどうかな？･･･逢い引きしてたって言いふらされたくなかったら、石のありかを言いなよ。」
おお！ちゃんと演技してる。
でも２人共楽しそうだ。
私も見てるだけで楽しい。
それから色々あったけど、何とかRe:valeが1位通過を果たした。
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作者名：miz | 作成日時：2019年5月16日 5時
