新しい派閥･･･？ 3 ページ50
見た結果から言えば、まだまだだ。
ドラマパートを増やすんだろうな。
ダンスパートは減らしそう。
私はダンスパートの時だけ出演だ。
「どう？」
百が構成案で顔を前から隠して小声で聞いてきた。
つられて構成案の影に隠れて小声で話す。
『何が？』
「このまま行きそう？」
『変わりそう。でも割合の問題だと思うよ。』
「じゃあドラマは撮んのか。」
「２人してコソコソして、イチャついてるの？」
【ん？】
構成案を避けて千の方を見る。
呆れたような顔の千に、違うけど、と言おうとすると、百の手が私の口を塞いだ。
「そう！もー、ユキは前向いてて！邪魔しないで。」
「いいけど、程々にして。」
千はため息を吐いて前を向いた。
『な･･･』
百の手を離して、さっきと同じ様な小声で言う。
『イチャついてなんてないでしょ。何言ってんの？』
「MV構成案見てるだけでコソコソする意味を説明出来んの？」
『う･･･』
【厳しい･･････】
『ごめん･･･ありがとう･･･』
素直に言うと、百はニコッと笑って私の頭を撫でた。
「ん。素直。･･････でもまあ、本当にしちゃえばいいでしょ？」
『何が？』
「イチャイチャ。」
そう言って、私の頭を撫でてた百の手が、私の後頭部へすべる。
そのまま唇を重ねた。
目が合ってもう一度重なって離れると、百が言った。
「今日、家行って良い？」
『ダメ。寮にご飯作りにいく。』
ソッと私から手を離して、距離を取られた。
腕をだらーんとして、見るからに凹んでる体制。
「即答･･･」
『一織と三月くんいるでしょ。帰りなさい。』
「うぐ･･･」
「クク･･･ッ」
「ユキ！そこ笑うとこじゃないから！」
「泊まんなくても、出来るでしょ！オレとIDOLiSH7どっちが大事なの！？」
「うわー、言った。」
「はっ！言っちゃった！」
普通、女が男に言うヤツだよね。
千が嫌いなタイプの女の人。
面倒くさいって言うタイプの人。
【面倒くさいなあとは思わないけどさ･･････】
百が大事だけど。
そんなの、当たり前だけど。
仕事と自分、どっちが大事って言われないだけマシか。
『今回の場合はIDOLiSH7。』
「あ、モモ振られた。」
「振られた･･･。」
「もう着きますよ。漫才はその位にして下さいね。」
「おかりん！漫才じゃないよ！？」
MV構成案を千に渡してから、テレビ局に入った。
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作者名：miz | 作成日時：2019年5月16日 5時
