笑顔のキミが好き【if･･････二階堂大和】3 (ページ42)

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「今日は、ヤスが来るよ。」
「え？」

「曲のベースだけ見て弾いて貰うんだ。遅くなったら泊まるだろうけど、僕んちでイチャイチャしないでね。」

「･･･っしませんよ！」

本当に一言多いし余計な事言う。

大体泊まる！？
あいつ、千さんの家に泊まったりすんのか？
百さんは千さんの家に泊まるって聞くけど、Aは知らねえぞ。

【俺が千さんの家に行かなかったら２人きりだった？うわ、最悪。】

千さんが夕飯を作ってくれている。
レタスサラダ、さつまいものご飯、エンドウ豆のポタージュ、カボチャとエリンギのステーキ。

「女子会って感じ。Aの分は入ってるんですか？」

「入ってるけど、Aは今、ヤスのCMで体絞ってるから、さつまいもご飯は食べないと思うよ。」

「あいつの食べる量、足りるんすか？」

「A用の肉はある。後で焼く。」
「こいつ･･･」
「なに。」

「いいえ。何でも。」

百さんとAは、どうあっても特別なのか。
スタジオに行こうとする千さんを引き止めてしまった。
話をするも、千葉とそっくりだと言われた。

【何でいつもいつも、人の神経逆なですんだよ･･････！！】

「あいつと比べるな･･･！好きであいつの家に生まれたわけじゃない！あんな最低な奴･･･！」

「なら、認めなよ。大和坊っちゃん。君は愛されたいんだよ。でも、愛される努力はしたくないんだよ。そんな自分が恥ずかしいんだよ。･･･Aの事は違うだろ。告白して頑張ったんじゃないの。君がそんなんじゃ、いつまでたっても僕とモモは、Aを諦められなくなるよ。」

インターホンが鳴る。
Aが来たらしい。
千さんが合鍵で入ってと言っている。

【合鍵･･････】

頭がグラグラする。
嫉妬でおかしくなりそうだ。

千さんが何か言ってる。
不意に役と重なる。

何で余計な事言うんだ。
俺の気持ちをベラベラ喋ってうるさい。
そんなの俺が一番分かってんだよ！

犯罪心理分析官様は、偉そうにつらつら喋る。

“お前も、今までの死体たちと同じ様になれば好きになれるのに。”

・

気づけば目の前にAがいた。

【凄い汗だ･･･最悪な夢を見た。】

物凄く疲れている。
手が震えてる。
力が入らない。
･･･妙にリアリティのある夢だった。

千さんが咳き込んでる。
スタジオで歌いすぎたのか聞くと、Aと目を合わした後、千さんは「そうね。」と言った。