笑顔のキミが好き【if･･････二階堂大和】3 (ページ35)

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危うくこぼれそうになるのを耐える。

ミツが怒鳴りながら、ミスター下岡さんに千葉サロンのこと知らないのかと言われた時の気持ち分かるかと言ってきた。

【下岡さんも知ってるか･･･大御所だもんな。】

他の奴らが起きると言っても取り合わない。

「あんたが自分でケジメつけて、打ち明けてくれるまで、待つつもりだった！ナギや環にも、そう言ってなだめてた！Aだってそうだ！恋人のことを知りたくないかってナギも聞いてたけど！あいつは大丈夫だって笑ってんだよ！」

知ってる。
そんなの、何度か見た。

「知ってるからかも知れねえけど、知らなくても、あんたのこと好きだって言ったの知ってるだろうが！距離置いていいのかよ！･･･っそうやって心配する奴らを罵って、大事かもしんねえ奴と距離おいて適当言って、逃げてるだけじゃねえか！」
「･･････ッ、うるせえな！」
「･･･ッ！」

「知ってるよ。Aが聞かれて答えてるの見てるし知ってるよ。放っておけよ。俺たちの問題だろ。心配？よく言うよ。他の奴が知ってて自分が知らないから悔しかっただけだろ！？」
「そうだよ！悔しかったよ！悔しいって思って悪いかよ･･･！？」

ミツが悔しそうに下を向いて手で拳を作る。
･･････震えてる。

「ちゃんと答えてくれよ、大和さん･･･。言いたくないなら、言いたくないって、それだけでもいいからさ。あんたが待ってくれって言うなら、ちゃんと待つから！誤魔化したりすんのはやめてくれよ！」

言いたくねえよ。
それを分かって聞いたんじゃないのか。

「それとも、ここで使った方がいいのかよ。」
「何が･･･。」

「あんたがよこした、ほどほどってやつ。ちゃんと話し合って分かり合う前に、大和さんとオレの間に、使っていいのかよ。」

ほどほど･･････
俺がミツに一生懸命を教わった時に、言った奴だ。

いいのか、これで。
でもどうしろってんだ。

知られたくない。
こんな俺。

「はは･･･。メンバーなんて、そんなもんでしょ。」
「！！･･････っ」

ミツが握っていた拳が、俺の頬を殴った。
正しくは口の端だが。

思い切り殴られて、ビリッとした痛みを感じる。
その反動で背中が近くのドアにぶつかった。

「･･･って･･･」
「ふざけんじゃねえぞ、ボケ！」

襟首を掴まれて、その手を離そうとして掴む。
リクとイチが起きてきた。

「･･･っ、この馬鹿･･･！撮影中に顔殴りやがって･･･！」