笑顔のキミが好き【if･･････二階堂大和】3 (ページ12)

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『志津雄さんの事は言いたくないんでしょ？』

そりゃ当然。
そう思って頷いた。

あいつらに迷惑かけたくないし、Aにも迷惑がかかるのは嫌だ。

･･･IDOLiSH７を辞めなきゃいけなくなるしな。

『じゃあ、やっぱり良いオトモダチ。』

「はは。よく聞くやつだな。良いオトモダチとしてお付き合いさせて頂いてます。」

『みっちゃんといおりんと、つむちゃんがいるから通るでしょ。今日、みっちゃんが言ったのは正解だと思うよ。それでいこう。大体、元々趣味だって違･･･あ。』

「ん？」

趣味･･･？

しまったと言うように口を手で押さえたAの目が、泳いでるように見える。

「なんだよ？」

『あー･･･ヤマさん、趣味、読書じゃないでしょ。志津雄さんの所にはいっぱいあったけど。』

「え？」

ヒヤリと背中に汗をかいてる気がする。
それを自覚した途端に体温がすごい勢いで上昇するのを覚えた。

【バレてる･･･。】

「え？いつ知った？」

『意外と前。ヤマさんとがっくんと龍ちゃんで食事した時。その前から色々怪しかったけど。』

「どこが？」

『そうちゃんとか陸に本借りたりするようになってからかな。たまちゃんとナギは漫画が多いけど、皆言うんだよね。“大和さんが読書？ドラマとか映画観る方でしょ？”で、がっくんも言った。“二階堂が読書？知らねえな。”』

超ハズい･･･。

『まだあるよ？小説、貸し借りし終わったの、どこ行ったの？部屋にないよね？お互いに好きな探偵のシリーズはあるけど。あと･･･』
「もうやめて･･･」

こんな恥ずかしいの、耐えられるか！

『･･････いつから読んでないの？』

「家にいる時も、あんま読んでなかった。ヒマな時とか、お前待つ時位か。」

Aの顔、恥ずかしくて見れない。

本は読まないわけじゃない。
Aやリク、ソウが読む量は段違いだ。
俺はむしろ、DVDを観る派。

好きだって自覚してから、本の収集率はあがった。

･･････自分の為じゃない。
だから、家に来る理由になるように本の処分と買い足しを簡単に出来た。
執着のある本なんてあまりないから。

『ヤマさん。』

「なんだよ。まだ言いたいことあんのか？」

真っ赤な顔を上げてAを見ると、嬉しそうに頬をピンクにして笑っていた。

【あ、俺の事、好きって想ってる顔だ。この顔、好き。】

『えへへ。私のこと大好きだね？』

「アホ。自分で言うな。･･････当たり前だろ。」

そっとAに唇を寄せた。