盗作 2 ページ8
「Aは、この曲を聴く度に辛そうな顔をするから、理由があるんだって思ってた。それに加えて天も、この曲の話をされると表情が暗い。オレ、他の人が作ったのを事情があって日向さんの名前でただ出したと思ってたけど･･･これは結構な爆弾だね。」
『うん。傷付かない人がいない。一番しんどい。』
「この分だと楽パパは知らないな。･･･どうするかな･･･」
どうする･･････？
『何かするの？』
びっくりして聞くと、当然のような顔をして百は答えた。
「だって誰もハッピーじゃないでしょ？何とかしたくならない？」
『そりゃ･･･分かるけど･･･』
何をどうするんだろう。
運命を変えるのは、すごく大変で、すごく怖い事だ。
多分、前世の記憶上の百も、盗作の事は結局知ってるはず。
でもどの時点で知ったのかは分からない。
【私、余計なことした･･･？】
でも、盗作を知っているのは記憶だけじゃない。
“私”も知っている。
百が何かをして運命が変われば、その先は一体どうなるんだろう。
守りたいのは、Re:valeと百だけだったのに･･･
側にいれば、当然のように守りたいものが増える。
百はポンと私の頭に手を置いて優しく笑った。
「Aが気にする事ない。オレがなんとかするよ。」
『それを心配してるの。無茶しないでね。』
「分かってるよ。」
『分かってない。私と千の為にはいつも無茶をするから言ってるの。やること決まったら、絶対に教えて。何かするならそれが条件。』
それで、何が変わるのか、それとも変わらないのか判断できたらいい。
百は困ったように笑って、分かったと言った。
『あと一つの話って何？』
聞くと、百がすごく言いにくそうに私から目線をそらせて頬をポリポリ掻いている。
かと思うと、胸に手を当てて深呼吸をした。
百には覚悟がいる事なんだと思って緊張した。
「あの･･･」
『うん。』
「いや、そんなに力まれると話しにくいじゃんか。」
『えー･･･でも百が緊張してるんだもん。無理。』
うっ･･･と言葉を詰まらせる百に笑うと、ちょっとホッとしたように百が笑う。
言いやすい空気は作れたようだ。
「あのさ、Aの傷痕、見せてほしいいんだけど。」
『いいけど･･･何で？』
「慣れたい。慣れたら、完全にトラウマ克服しなくても大丈夫だと思う。今日だけじゃなくて、これからも時々。」
真面目な顔で百は言った。
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ミズ ミズ(プロフ) - 璃堵さん» いつも読んで頂いてありがとうございます！＆教えてくれてありがとうございます！直しちゃいました。すごく今更ですが（汗） (2020年7月20日 1時) (
レス) id: b42bdaf0d2 (このIDを非表示/違反報告)
璃堵(プロフ) - ストーリーにちゃんとハマってて、めっちゃ面白くて、めっちゃ好きです！！最後の話のがっくんが天にぃに九条紹介しろって言ってるところらへんで、ブラホワがフラホワになってました。揚げ足取ってごめんなさいm(__)m (2020年7月19日 23時) (レス) id: 252f69f9ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：miz | 作成日時：2019年3月27日 7時
