ユンギのお気に入り (ページ46)

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……寒っ。

やだ、私ってば暖房もつけないで。

どんだけぼーっとしてんだろう…。

そういえば…

どうやって帰ってきたんだっけ。

帰る間際には

"「テヒョンとはちゃんと仲直りしとくからお前は心配すんな。」" って約束してくれて

"「気をつけて帰れよ」" って

"「またな。笑」" って

そうだ、そうサヨナラをしてユンギさんの元を出てきたんだっけ…。

それからスタジオに戻って

今日はもうあがっていいよ。って言われて

せっかくそう言ってくれたんだし

お言葉に甘えて、それで帰って来ちゃったんだった…。

今日の私、なんにもしてないのに。

それにしても、…あの二人

本当に仲直りなんかできるのかな。

ただならぬ雰囲気だったけど、

あの二人の間になにがあったんだろう。

ううん、あの二人というよりかは

ユンギさんに、なんだよね…？

だってテヒョンさんがそう言ってたもの。

なんの勝負だかは分からないけど

テヒョンさんはユンギさんに負けて欲しくなさそうだった…。

その気持ちが伝わったのか

ユンギさんも "「頑張るかな」" って思い直したみたいだったけど、

私が気になるのは

そのあと、なんだよね…。

"「覚悟しとけよ」" のユンギさんの言葉。

もちろん、ユンギさんに訊いたよ？

訊いたけど…

"「ま、そのうちな。笑」" って

柔らかい微笑みを浮かべたまま

結局、教えてはくれなかった…。

あの言葉にはどんな意味が含まれていたんだろう。

考えれば考えるほど分からなくなる。

なんで私はあの場に連れてこられたのか

なんでユンギさんはあんなことを言ったのか

分からなさすぎる。

ていうか……寒っ。

今日は一段と冷えるなぁ。

考えるのはあとにして

お風呂に入って温まろう。