ユンギのお気に入り (ページ23)

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「ねー、Aちゃん」

『はい…？』

えっと…、なんだろう。

「こっちこっち、はい、どーぞ。笑」

隣りに座れとばかりに

ばんばん！とソファを叩くテヒョンさん…。

えっ、

そこにこいって？

私なんかがテヒョンさんの隣りに？

ダメダメダメ！絶対、だめ！

さっきだって息が止まりそうになったんだから！

「ほら、早くぅー」

ほ、ほんとに？

えっと、いいのかな…？

迷ったあげく

待たせるのも申し訳ない気がして

恐る恐るゆっくりとソファへと近づく。

だけど、

あと少しで、ってところで

後ろから腕を引っ張られて

「お前は、こっち。」

ユンギさん専用であろうコロコロ付きの椅子に座らせられた、……私。

で、テヒョンさんの隣りには

ユンギさん……。

なんで……？

「ぐふふっ。笑」

テヒョンさんは相変わらず笑ってるし

「うるせぇよ、」

ユンギさんはなんか怒ってるし

……なんだこれ。

よく分からない状況に唖然としてると

ピッピッピッ、

またもやオートロックを解除する音。

てか、なんでオートロックなんか掛けてるんだろう

さっきから出入り自由なんですけど。

「今度こそヒョンだな」

って自信満々にユンギさんが言うから

疑うつもりなんてなかったんだけど

顔に出ちゃってたみたいで

「ココ、勝手に入ってくんのコイツとヒョンぐらいだから」

って、ユンギさん…。

その横で " にしししし " って

詫びを入れるでもなく

また四角いお口で笑うテヒョンさん。

……か、可愛い。

やっぱりアイドルの破壊力はすごいや。