モテると噂の菅原さん。 (ページ8)

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「スガさん、眠たくないんですか…」

「流石のAの元気も眠さには勝てないのか！」

放課後
いつものようにスガさんの後ろ姿に追いついて話をする
私と田中とは対照的で、いつもと変わらなく元気なスガさん

「俺は不思議と平気だな」

「スガさんずるいですよ…」

爽やかな笑顔で話しかけてくれるスガさんには、睡眠不足にならない魔法でもかかっているのだろうか
何にせよ羨ましい

気が抜けた瞬間欠伸が出てきてしまって、慌てて口を紡ぐ
少しびっくりした様子のスガさんだったけど

「ははっ、なんだよー可愛いなー」

「なっ」

私の頭をわしゃわしゃと撫で回してきた
決して力強くはなく、優しく

寝不足と突然の出来事で頭が回らなかったけど
スガさんの大きな手の温もりが離れて始めて状況を理解した

「ま、あんま無理すんなよ？」

「は、はい…」

そう言って部室に向かったスガさん
姿が見えなくなると、私はたまらずその場にしゃがみ込んだ

「…あれ、どうしたの？」

「き、潔子さぁん…！」

更衣室に向かいながら一部始終を話す
潔子さんはスガさんの所作にいちいち驚いていた

「…Aちゃん」

「はい？」

「…もう、ひと押し…！」

「へ…？」

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