眠れる姫と黒き誓い Ⅱ (ページ1)

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◼️. ページ1

次の日は休みだった
夢の余韻を胸に抱えたまま、再びあの博物館へと足を運んだ
足取りは迷いなく、何かに導かれるように
心の中で何かが蠢いており、それを確認せずにはいられなかった

博物館の扉を開けると、そこにはいつもと変わらない静かな空気が漂っていた
展示室に足を踏み入れ、まず目を凝らす
普段なら目にしないような資料が並べられている棚に気づいた

「……これは？」

目にしたのは、古びた大きな歴史書
その表紙は金色の装飾が施されており、手に取ると、あまりにも重く感じられた
その本を慎重に開き、ページをめくり始めた

ページをめくるごとに、そこに記された言葉が心に響き始めた

『……永遠の眠りについた姫と、その騎士』

その見出しを目にした瞬間、心臓が跳ね上がった

「――姫と、その騎士？」

読んだ内容は、夢で見た光景と、まるで一致していた

伝説の姫は、王国を守るために力を尽くしたが、最後に「闇の魔導師」との壮絶な戦いで命を落とすことになる。
しかし、彼女の命を絶つことはできなかった。
そのため、姫は「永遠の眠り」に入ることを選んだ。
姫の命を守るため、彼女の騎士が彼女を深い眠りに閉じ込め、誓いを立てる。

『目覚めたとき、必ず再び守りに来る』

『そして、その騎士はいつか姫を迎えに来るだろう。
だがその日まで、姫は眠り続けなければならない』

その記述を読み進めながら、何度も目をこすった
その内容が、あまりにも夢の中で見た光景と一致しすぎていることに、胸は次第に重く、熱くなっていった

「この伝説――もしかして、俺と……姫？」

その言葉が口から漏れそうになるのを感じながらも、無意識にページをめくり続けた