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「佐倉、ここの数字直ってるか確認頼む」
「はいっ！目黒さん、今日も安定にかっこいいですね！」
「……いきなり何」
朝から
私のテンションは、出社一番からMAXだった。
資料を受け取りながら、ぴかぴかの笑顔。
声のトーンもワントーン高くて、
周囲から「ぽめちゃん元気だな〜」と笑われるほど。
「いや、でもほんとですって。
こう、声も聞くたびに“低音の正義”って感じで。会議でも響きますもん」
「……そういう例え、どこで覚えるんだ」
「どこでしょう。脳内がぽめちゃん会議開いてるんです、たぶん」
「意味分からん」
目黒さんはそう言いながらも、明らかに口元が緩んでいた。
⸻
“かっこいい連呼”は、それだけにとどまらなかった。
午後、社内の小さなプレゼン会議で、
目黒さんがクライアント向けにまとめた資料を発表していた時のこと。
パワポのスライドとともに、流れるような話しぶり。
堂々とした声と視線の運びに、会議室内が静かになる。
机の下でペンを持つ手をぎゅっと握った。
……やっぱり目黒さん、かっこいい
終わったあと、会議室を出る廊下で声をかける。
「目黒さん、今日のプレゼン……！惚れ直しました！」
「……はいはい」
「はいはいって〜〜！
ほんとに、目線の配り方と間の取り方が完璧すぎて……！」
「真面目な感想のテンションじゃない」
「それだけ尊敬してるってことです！」
「おまえの“かっこいい”の安売り感、すごいな」
「違いますっ。これは限定販売です！
“目黒さんにだけ発行してる褒め券”なんです！」
「はいはい」
「やっぱり軽く流す〜〜！！」
それでも。
目黒さんが決して嫌そうにしていないことは、分かっていた。
それが何より嬉しくて、
また一歩、心の距離が近づいたような気がしていた。
⸻
「ぽめちゃん、最近調子戻ってきたな〜って感じ」
給湯室で、先輩からも声をかけられた。
でも、それが恥ずかしいとかじゃなくて、
ちょっと嬉しかった。
⸻
夕方、提出したデータの報告に行くとき、
そっとデスクの横に立って言った。
「目黒さん」
「ん」
「やっぱり今日もかっこいいです」
「……」
「……おまえ、ほんとに懲りねぇな」
「はいっ。もう元気が戻ってきましたので！」
「……そっか」
その“そっか”が、ぽめの胸にじんわり染みた。
言葉は多くないのに、
伝わるものがある。
目黒さんのそういうところも──やっぱり、かっこいい。
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みぃぷ(プロフ) - みなさん» みなさん、変換間違いでした(｡-_-｡)教えていただいて、ありがとうございました！ (9月9日 23時) (
レス) id: 2ace0e9189 (このIDを非表示/違反報告)
みな(プロフ) - いつも楽しく読まさせて頂いてます！ 佐野勇斗くんの漢字が間違っているのは、わざと字を変えているのでしょうか？そこだけが読んでて気になってしまいました。 (9月9日 21時) (レス) @page36 id: 499ba0d511 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みぃぷ
| 作成日時：2025年9月4日 20時
