88 **CM** ページ37
「こんなこと
やめて下さい．．．」
いつもの南さんとは別人のような顔で
暗くうつむき
俺の言葉を頑なに拒む姿がもどかしくて
南さんの気持ちも考えず
抱きしめてしまった挙げ句
ぶつけられた一言．．．。
そうだよな
いきなりこんなことをされたら
嫌．．．だよな．．．。
背を向けた南さんの肩が小さく震えるのを見て
自己嫌悪に駆られ
大きくため息をつき
天を仰ぐ。
何やってんだ．．．
こうならない為に
今まで抑えてきたんじゃないのか？
俺から隠すように持っていたチョコレートが
嫌でも目に入ってしまい
勝手に期待していた自分に
またため息をつく。
南さん、それは誰にあげるものだよ．．．
****
『私、チャンミンと別れたつもりはないから』
二年前に終わっていたはずの元彼女に
偶然会ったのは
丁度南さんとの距離が近付き始めた頃だった。
「元」彼女のはずのレナは
目に涙を浮かべると
戸惑う俺を見上げながら同じ言葉を繰り返した。
********
俺達の出会いは
まだ俺が支社勤務だった頃
レナが派遣社員としてうちの部署に配属されたことがきっかけだった。
そう、きっかけはそれだけ。
なぜなら会った瞬間
目も心も奪われたから。
俺の一目惚れ。
スラリとした容姿と
可憐で品よく柔らかな佇まい。
大切に育てられたお嬢様という
誰もがイメージする姿。
そのくせどんな依頼も軽々とこなし
あっという間に信頼も得ると
容姿も含め、すぐに一目置かれる存在になっていた。
しかも
こぼれる様な笑顔は誰もが勘違いしてしまうほどで
俺ももれなくその一人。
時折、幼さが残る仕草を覗かせるところにも
完全に男心をくすぐられた。
ただその当時は自分を取り巻く女性、
特に社内の子達に辟易していたし
仕事も多忙を極めていたこともあり
それ以上の感情は持つまいと決めていた。
それなのにレナを知れば知るほど惹かれていき、
気が付くと言い寄る男達の存在に焦りを感じ始めていた。
そして
目先の感情に突き動かされて告白するまでに
そう時間はかからなかった。
あっさりと想いは通じ
俺達は周囲に気付かれないよう付き合うことになった。
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みずほ(プロフ) - さやさん» 待てる女(≧▽≦)さやさんありがとうございます！自分で書いたくせに、落ち込んでるヒロインちゃんが不憫で妄想が滞り中です。再開した際にはまたお付き合い下さーい(^^)/ (2018年6月7日 9時) (
レス) id: 0564542d6c (このIDを非表示/違反報告)
さや - みずほさん、ゆっくりで大丈夫ですよ。私は待てる女なので、何度も読み返したりしながら、楽しんで待ってます（笑） (2018年6月4日 23時) (レス) id: 286fd6a5af (このIDを非表示/違反報告)
みずほ(プロフ) - みよこさん» みよこさんありがとうございます、そう言って頂けて嬉しいです(*^^*)ただ、ちょっぴり煮詰まってしまい再開は少し先になりそうなんです、ごめんなさい。早くhappyな２人をお届けしたいのですが(^^;) (2018年5月14日 10時) (レス) id: 0564542d6c (このIDを非表示/違反報告)
みよこ(プロフ) - みずほさん、お話の続きが気になって気になって・・・更新を心待ちにしております(*^-^*) (2018年5月8日 22時) (レス) id: ba2b1a5b8e (このIDを非表示/違反報告)
みずほ(プロフ) - 神鹿さん» 寝れてるけど眠れないwwwツボりました〜(^^)/チャンミンがはっきりしないまま今章満杯になっちゃいました、こんなお話しで大丈夫かな(^-^;。次章も神鹿さんの安眠を妨げる展開にしますね← よろしければお付き合い下さい！ (2018年4月18日 17時) (レス) id: 0564542d6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みずほ
| 作成日時：2017年7月23日 16時
