ポルトガル “独占” ページ42
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あの人から離れられずに、もう数年
にっこりと微笑みながら、私を見つめる
彼に誘拐されてからもう何年も経ったが、未だに解放されず。
親も心配してないのか、捜索願を出さないという。
……愛されてない、と確信した瞬間であった。
ニュースでは、ごく平凡なものが流れる
私の顔写真なんて、一切出てこないのだ
「なーんや。心配なんか」
「……貴方は、私をどうしたいの」
「どうしたい、ねぇ」
隣国のとある男性を彷彿とさせるようなしゃべり
見た目もどうだ
その彼と私は、友人関係であったが――
「あんな男、どこがええねん」
「俺のほうが、いいと思わへん?」
「……マイペースすぎる貴方に、ついていけないわ」
そう突き放すと、彼は結ってある髪をいじりながら笑う
……そのクセが、怖い
髪をいじるということは、彼が少し苛ついているという証拠。
私が文句を言えば、彼はこうやって髪をいじる訳だが。
「マイペースは変えられへんしなぁ……」
「でもまあ、Aが側にいてくれるだけでええんやわ」
彼には、ついていけない
*
誘拐してから、もう数年や。
最初は警戒してたものの、俺に心を許してくれるようになった
まあ、あの男には勝てへんけど。
頬杖をつきながら外を眺めていると、マカオがお茶を出してくれる
何でも許してくれるマカオは、口を開く
「彼女を独占しても、心は奪えてませんね」
「……何が言いたいねん」
「……いえ。太陽のようなあの人には、勝てないのだなと思いましてね」
俺はただ、彼女を独占してるだけで満足。
好きという感情もあるが、それ以上に束縛したいという感情が上回っていた
そしたらこの結果だ。
……まあ、いい。
「このまま過ごせば、俺のことを簡単に受け入れる。その日が来るまで、俺は待つんや」
「……貴方のマイペースさは健在ですね」
やっぱり、わかってくれるんやなぁ
あ、この茶葉持って帰ろう。
きっと喜んでくれるはず
「じゃ、俺帰るわ。マカオ、ありがとさん」
俺が幸せなら、何でもいい。
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マカオさんでした。
親分にならないように気をつけたんですが、どうですかね?大丈夫だと信じたいです
spitzさん、リクエストありがとうございました!([∂]ω[∂])
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みずあめ@おれんじ(プロフ) - 乃愛さん» 了解いたしました!暫くお待ちください! (2018年5月24日 22時) (レス) id: d953d2290d (このIDを非表示/違反報告)
乃愛(プロフ) - ルーマニアの依存が見たいです! (2018年4月6日 1時) (レス) id: c742db941e (このIDを非表示/違反報告)
ゆきね - 書いてくださるヤンデレ全部最高・・・好き・・・ (2017年12月25日 16時) (レス) id: cc7a8516b3 (このIDを非表示/違反報告)
歩癒 - わああ!ありがとうございます!!お兄さんとっても素敵です…♪ (2017年10月7日 23時) (レス) id: 877045ebb6 (このIDを非表示/違反報告)
みずあめ@おれんじ(プロフ) - 雪瀬璃乃さん» 返信が遅くなってすみません。了解しました!時間が掛かると思いますが、お待ちください! (2017年10月5日 15時) (レス) id: 19cc617ef5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みずあめ@おれんじ | 作成日時:2017年6月2日 20時