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不動たちの会話が終わったことを確認した鬼道は二人を誘う。
誘われた二人は同時に腰をあげ、盛り上がっているメンバーに混ざる。
最初は軽いパス練だったが、途中からは激しい攻防戦が始まり、そのまま試合決行。
それを一時間ほどしたときには汗を流す男女が河川敷におり、高度な技やテクニックが見れると数時間の間話題になった。
「っは〜! 疲れた!! そろそろ帰ろーぜ!」
「もうこんな時間か。勉強の息抜きにと誘ったが……あっという間だったなぁ」
「すまないな……」
申し訳なさそうに呟く鬼道と、現実逃避をしだす佐久間。
豪炎寺と源田は困ったように笑うが、円堂だけは呑気に笑っている。
不動はどうでもよさそうに帰る準備をしていて、Aは逆に手が止まった。
「受験、か」
「浅風はどうするんだ? お前が一番謎めいてると噂があるんだが」
「えっと、その、進路は決まってなくて……」
どこに行きたいという欲もなければ、これをしたいというモノもない。
強いていうなら、サッカーを続けたい。それだけだった。
大学には行かずにプロとして活躍するか、それとも大学にいって就活して社会人になるか。
前者のほうが気持ち的に強いが、大学を出ていないと色々と不利になるのでは、そういった考えをしだしたら進路が決まらないという。
「確かAチャンってプロからお声がかかってるんだろ? いーじゃんそっちで」
「まあそうだけど……」
「家から離れてェんだったら、海外に逃げたほうが楽だと思うけどな」
それも一理ある、と納得するAだったが、他のメンバーは眉間に皺を寄せ、納得いかなそうな表情を浮かべた。
「それもいい考えだと思うが、きちんと考えてくれ」
「うわ、豪炎寺揺らさないで」
「そうだぞ。お前は女性なんだから海外に一人なんて危険すぎる」
「源田は私のお母さんなの?」
私の母より母親らしい、と笑って見せれば、余計に状況は悪化。
「あながち間違いじゃないが……コイツは男だ浅風」
「例えよ例え。頭が固いなぁ佐久間クンは」
「んだと」
「まあまあ、一旦落ち着けって……」
風丸の制止により喧嘩は回避し、無理やりという形で解散となった。
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(じゃあな弱虫)
(うっさい! じゃあね男女!)
(しっかり挨拶はするんだよなぁこいつら。昔から思ってたがほんとに微笑ましいな……)
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maya(プロフ) - 押し付けがましくない愛されが何ともキュンキュンします!更新待ってますので、応援してます (2021年7月3日 8時) (レス) id: 8486f071d9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりりん(プロフ) - 続きが読みたい!!(クソデカボイス) (2021年1月14日 18時) (レス) id: 9679665185 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みずあめ@おれんじ | 作成日時:2020年9月27日 19時