優しさの牙 4 ページ28
A「…何ですか？」
「俺は…、ずっとあの事件がAの中のトラウマとして生き残り続けてると思ってた
だから思い出させない為にも俺はAと会わんほうがいいんじゃないんかなって…
でも会いたいっていう気持ちはずっとあってさ…、
そんな矢先に、のんちゃんからAが日本に戻ってきたって聞いた
やっぱり俺は会うのに気が引けたし、今のAの生活を壊すことは絶対したくなくて、
だから俺はただAが今幸せなのか知りたいだけで
でも末にものんちゃんにも聞いても教えてくれへんかった
なぁ、教えて…
俺が命を賭けてAを守ったことは正しかったんやんな…？」
Aを守ったことに俺は一切後悔なんて無かった
でも、あの事件直後に俺が傷を負ったことに対して加害者だけでなくAにも攻撃する人がいて
俺はAを助けたつもりやったのに、逆に傷つけてたのかと思うようになったり
優しすぎるAは殺人未遂事件の被害者として一生の十字架を背負って生きることは分かってた
だからこそ、今Aが幸せなのかどうか、ずっと考えてた
A「なんで…」
「…え？」
A「…なんでそんなに優しいんですか…っ、」
その言葉は俺を褒めてるようには感じなかった
まるで俺の優しさは仇だったかのように
でもそのAの言葉でさえも、直接的に俺を攻撃しない優しさによる凶器のようで
お互いに気を遣いすぎた俺らの最終形態となった
そのことをAも察したのか、ゆっくりと息を吸って吐き、こちらを見つめ直した
腹を括った様な表情で見つめる先に、彼女は何を語るのか
俺はそっと息を飲んだ
留学の支援をしてもらったジャニーさんへの借りを返す為に関西Jrのプロデューサーとして、演出などの大倉君のお手伝いを行っていたこと
なにわ男子などの新しいグループ誕生にも携わったこと
カウコンの演出にも少し関わったこと
彼女の口から出る言葉は本当に現実なのかどうかわからないぐらい壮大な話で
普通なら考えられないような大きなことを俺が知らないうちに成し遂げていたことにやっぱりその事実を素直に飲み込むのは難しい
でも、これで関西JrのメンバーがAに直々会っているという事実がパズルのピースのように綺麗にハマって
そしてAの顔を見ればやっぱり本当なのかと疑いの気持ちなんて無くなってしまっていた
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柚月(プロフ) - ひびたんさん» コメントありがとうございます。 ただ今シングルマザー始めましたの作品は編集中でして、編集が終わったページを順次公表している次第です かなり不定期更新ですが、ご理解いただければ幸いです！ (2020年1月14日 22時) (
レス) id: 485849d8f0 (このIDを非表示/違反報告)
ひびたん - 突然すみません。いつも楽しく拝見させていただいています。他の作品も読みたいのですが、パスワードを教えてもらったりはできますでしょうか？ (2020年1月6日 23時) (レス) id: 02936c549c (このIDを非表示/違反報告)
ひびたん - こんばんは (2020年1月6日 23時) (レス) id: 02936c549c (このIDを非表示/違反報告)
かえる - 最初から読ませてもらっているのですが、毎回とても感動しています。本当にこのシリーズが大好きです。いつもありがとうございます。 (2019年9月11日 22時) (レス) id: 78c8ddfb0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚月
| 作成日時：2019年8月23日 21時
