蒼い燈 Aoi_Hikari 18 (ページ8)

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千秋楽は始まり 6 ページ8

side 金村A

息ができない

必死に酸素を取り込もうと口を開けても全然入ってくれない

進藤「大丈夫…大丈夫よ」

進藤さんが背中をさすって安心感を与えてくれて

少しずつ平常心に戻してくれた

進藤「向井のこと気にしなくていいからね？」

「…でも、康二君の気持ちもわかるんです

自分の判断に自信を持たないと他のメンバーにも失礼やし、…私はこれでいいと思ってメンバーを選抜しました

それは揺らぎません…」

進藤「それでいいのよ…」

心臓のはやすぎる鼓動はまだ戻ろうとしない

そんな中、ジャニーさんが大倉君とともにやってきた

ジャニー「で？どうする？

11月の公演の構成、辞めておく？」

進藤「社長…今そんなこと…、」

「…やります…やらせてください」

これで終わるなんて無責任なことはしたくない

それこそ逃げたみたいになる

ジャニー「…そう

次の公演で第2弾のグループ決めるから、またよろしくね」

それだけ言い残して去っていった

進藤「…ごめんなさいね」

「…謝らないでくださいっ…私が、弱いだけっ…、」

康二君のあんなに切ない顔は見た事なかった

かつてのシンメとして私は最低の奴だと

康二君は初めに実の兄と向井兄弟として関西Jrに姿を現した

それからお兄ちゃんは退所、その時に現れたのは柊真君

2人のコンビ感はめっちゃ凄くてすぐにグループができ、その中でも柱的な存在に

しかし、柊真君は別の夢を追いかけて退所

入れ違いのように康二君のシンメとなったのは私やった

それも結局、ジャニーズ史上最悪な事件を招くこととなりあえなく退所

康二君はまた1人になってしまった

そんな中、龍太君と次は関西Jrの柱として活躍

皆のお兄ちゃんとして誰よりも周りを見て動いてた

それを何もかも壊したのは私

メインメンバーに入れなかった

康二君の良さを隣で何年も感じてたはずやのに

また康二君を裏切ってしまった

罪悪感しか残らない