あかねいろ ページ18
今回から、放デイの先生として光くんが登場します。お見知りおきを。
光side
ここは、放課後デイサービス「ひまわり園」
小学生〜高校生の障がいをもった子供たちと学校が終わった後に、一緒に遊んだり、お勉強しながら社会に溶け込むためのお手伝いをするところ。
年齢はバラバラだけど、心優しい子供たちが沢山居て毎日仲良く遊んでるんだ。
僕は、まだここに勤め始めて2年のまだまだ未熟者だけど、皆から多くの事を学んで共に大きくなってる最中。
今日も、楽しい時間を作るお手伝いができたらいいな。
さあて、送迎バスのエンジン音が聞こえたら、お仕事の始まりの合図。
エプロンをつけて、学校を頑張ってきたみんなをお出迎え。
光「慧くん、こんにちは!学校お疲れ様!」
送迎バスから1番最後に降りてきたのは、マイペースな伊野尾慧くん。
ぴょんっとバスから降りてきた慧くんのリュックからしゃらんと鈴の音が聞こえた。
慧くんはお外が大好きで、すぐにどこかにふらふら行っちゃうから、てんこ盛りに鈴をつけといたってこの前お母さんが仰ってたっけ。
なんだかまた鈴の数が増えた気がするのは気のせい……じゃないよね?笑
顔の横で指をひらひらさせる慧くん。今日はとってもご機嫌みたい。
光「学校楽しかった?今日は何してきたの?」
僕は一生懸命話してるつもりなんだけど、まだまだ慧くんの心を覗き込むには時間が必要みたい。
でも前より確実に距離は近くなってるんだ。
慧くんが歩くたびにしゃらんしゃらんとなる鈴たち。
いつか、お母さんの思考がパワーアップしたら音が鳴る靴を…なんて言ってスニーカーやお洋服にまで鈴が付いちゃいそうな勢いだ、笑
可愛いお顔に、すらりとした手足、そしてとっても高い身長で園の皆に人気な慧くん。
本人は分かっていないみたいだけど、今日も鈴の音につられてやってきた小さな子たちが慧くんの周りをうろちょろしてる。
慧「…ん゛ーっ!!」
光「はーい!今行くよ〜」
靴が脱げない、とご指名頂きましたので、八乙女光行ってまいります!
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作者名:あむ | 作成日時:2021年9月1日 13時