・ ページ16
宏太side
宏太「……何も知らないくせに。」
「…みんな何も知らないからそんな事が言えるんだよ！！」
突然大声を上げた俺に驚いている先生。
でも一度切れた心のストッパーは簡単には戻らない。
宏太「休め休めって言うけど、俺が休んだら小さい弟達の面倒は誰が見るんだよ。」
「周りに頼れる大人なんてたったの1人もいない！」
昔からそうだった。俺の周りにいる大人は俺や弟のことなんて知らんぷり。
俺がもうバイトをできる年だからって施設からも出なきゃいけなくて。
手探りの中始まった自力での生活。それなのに次から次へと色々なことが起こって頭は追いつかない。
……頑張ったって誰にも分かってもらえない。
毎日頭を駆け巡るのはバイトと弟のこととそしてお金のこと。
宏太「……どうしたらいいの、っ、」
普通の高校生みたいな生活がしたかった。
ただそれだけでよかった。
自然と涙が溢れてきてしまう。施設を出てからはもう泣かないと決めたのに。
雄也「…自分だけ大変とか思ってんじゃねーよ。」
「…いるよ。ちゃんと。お前の頑張り見てる奴は。」
養護教諭はそれ以上干渉してこなかった。
泣きじゃくる俺の声を遮るようにベッドを囲むカーテンを勢いよく閉めて、保健室を出て行った。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 635人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
新道踏切(プロフ) - リクエストお願いします！伊野尾くんが心臓病でいつも心配してくれるやん家族に反抗期で、冷たく当たる話が読みたいです(*^^*)毎回楽しく読ませて頂いてます！更新頑張ってください!! (2021年1月14日 8時) (
レス) id: 7158c48a17 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あむ
| 作成日時：2020年12月19日 20時
