Want to live . VI

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宏太side


次の日先生に外出許可を取りに行くと、試合を見に行くくらいなら、とOKが出た。


大貴を驚かせたくてあえてLINEもせず、直接言いたくてうずうずしていた。


携帯を開いて、大貴の小さい頃の動画を再生する。


3歳から始めたバスケ。


重たいボールを持つので精一杯で、ふらふらと歩く姿が愛おしい。


ボールをリングまで届かせることさえ数年はかかった。


大貴『ぱぱっ！！みててぇ！……えぃっ！！』


宏太『はいった！はいった！』


初めてボールがリングを通過した時は2人で大喜びして、その日の夜はご馳走だった。


時期にミニバスのチームに加入した大貴。


一気に上手な子達に囲まれたからか、凄く焦って、家に帰って来ては「もうやめたい！」と大声で泣くようになった。


でも次の日にはけろっとしてて練習に出かけて行く姿を見て応援したくなったんだ。


小柄なため、周りの選手に吹っ飛ばされる事もしょっちゅうだったけど、なんど倒れても立ち上がる大貴。


いつのまにか、みるみる上達してエースナンバーを貰えるまでに成長した。


大貴の今までをバスケ無しでは語れない。


俺にとってもかけがえのない存在なのだ。


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