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大貴side
斜め後ろでずっと突っ伏しているいのちゃん。
朝礼中も顔を上げることはなかった。
大貴「いのちゃん？やっぱり保健室いく？」
慧「………、いま、たてないから、大丈夫、」
大貴「分かった。ここにビニールだけ置いとくね。」
苦しんでいる友達のためになにもしてやれない。
申し訳程度のビニール袋。
さっきから背中がピクピク揺れているのがすごく気になって、気持ち悪さと闘ってるんだって分かった。
この病気は周りの人からは分かりづらいし、いのちゃんも誰かを頼るタイプではないから尚更。
いつもギリギリまで我慢しちゃって、大きな不調となって現れてしまう。
・
結局そのまま1時間目が始まる時間になってしまった。
涼介もいのちゃんのことが心配みたいでそわそわと落ち着けない様子。
だからこそ席が近めな俺は、何かあったらすぐに動けるように椅子を引いておいた。
「じゃあこの宿題で出していた問題の答えを前に書いてもらうぞー、………今日は6月22日、じゃあまず6番の伊野尾！」
まさかのまさか。
こんなにタイミングの悪い事があるだろうか。
いのちゃんの状況を知っている俺と涼介は今にも「俺が代わりに！」と言ってしまいそうな勢いだった。
「なんだー？解いて来てないのか？」
慧「………で、できます、…」
いのちゃんはあぁ見えても負けず嫌いでプライド高め。
やってきているものをやってないと思われるのは嫌なはず。
いのちゃんはゆっくりと起き上がって、椅子を少しずつ引いて立ち上がった。
苦しそうに一つ息を吐いて、足を踏み出したその時。
いのちゃんの体は後ろに傾いて、そのまま大きな音を立てて倒れ込んだ。
『いのちゃん！！』
俺と涼介がほぼ同時に立ち上がりいのちゃんに駆け寄る。
教室もざわめき始めていた。
大貴「いのちゃん！しっかりして！いのちゃん！」
涼介「だれか保健室の先生呼んできてください！！」
クラスのみんなは目の前の光景が理解できないようで固まっていたけど、数人が動き出してくれた。
大貴「すぐだからね。いのちゃん。」
どうやらいのちゃんは失神してしまったようで、俺たちの問いかけにも答えることはなかった。
未だかつてない、大きな症状。
意識を失うなんてことは今までなかったから、俺も涼介も我を忘れていのちゃんの名前を呼び続けた。
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りー。 - コメント失礼します！主様の作品とても大好きです！まだ読んでる途中ですが、もしよろしければHOPEの続きを出していただきたいです。検討よろしくお願いします。 (2021年2月10日 23時) (
レス) id: 669c167ab0 (このIDを非表示/違反報告)
青空と虹(プロフ) - 凪さん» 読んでいただいていると聞いて一人でにやけてしまいました笑 これからも素敵なお話、待ってます。 (2020年7月4日 21時) (レス) id: 4cc456b6d8 (このIDを非表示/違反報告)
凪(プロフ) - 青空と虹さん» コメントありがとうございます（ ; ; ）私も主様の作品読ませて頂いたことあります！特に「不器用兄弟」がすごく好きです。 スローペースにはなりますがこれからも読んでいただけると嬉しいです (2020年7月4日 13時) (レス) id: 1693d0e47d (このIDを非表示/違反報告)
青空と虹(プロフ) - こんにちは、いつもお話読ませていただいています。あたたかいお話が沢山で、いつも読み終わると満足感というか、胸がいっぱいになります。これからも、あむさんのペースで更新して頂ければ嬉しいです。いつもありがとうございます。応援しています。 (2020年7月4日 3時) (レス) id: 4cc456b6d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あむ
| 作成日時：2020年6月17日 19時
