微睡み (ページ13)

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黄 side

それから慎太郎とロロは会うたびに絆を強めて、お互いになくてはならない相棒のようになっていった。

ロロが病室にいる間は、慎太郎はずっと笑っていて。

この前までの態度が嘘かのように、昔の底抜けに明るい慎太郎に戻っていた。

それでもやはり、辛い時間も存在しているのも事実。

『……うえっ、……おぇ、げほっ』

「しん、大丈夫だからな。すぐ気持ち悪いのなくなるお薬くるからね。」

『……んはっ…けほっ、…』

2度目の再発の慎太郎に使われる薬は、今までの比にならないくらい強いもので。

時間を問わず、慎太郎を副作用が襲った。

ロロに出会って取り戻していた元気も薬の使用と共に少しずつなくなっていく。

止まらない吐き気、下がらない熱、体の痛みと脱毛。

食事も口にできなくなって、体も自分で起こせなくなり、全身から筋肉が落ちてうまく笑えなくなった。

『……っぎ、ぃつ、ろろくる、？』

「明日だよ。明日ロロ来てくれる。」

『……ん、そっかぁがんばらないとね、』

慎太郎はロロの来訪だけを希望に治療と向き合った。

たとえ慎太郎が撫でてやれなくても、ボールで遊んでやれなくてもロロは眠る慎太郎のそばで生きる力を与えてくれていた。

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