微睡み (ページ1)

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◯ 花のみぞ知る　［黒］ページ1

あなた side

街ゆく人の目に、2人並んで歩く私とほっくんの関係はどのように見えるのだろう。

友達、家族、それとももっと無機質な一介助者？

きっと、私が欲しい関係を思い浮かべる人なんてほとんどいないんだろうな。

じゃあ、ほっくんの目には私はどう写っているのだろう。

友達、家族、それともちょっとお節介をしてくるなんとなく視界に入ってくる人？

そのどれでもない、赤の他人だったりする？

「ねえほっくん、今日はどこいくの？」

「ほっくん、ほっくんなにしてるの？」

「わたしも一緒に行ってもいい？」

友人には散々言われたの。

〝北斗くんがAにとって魅力的に見えるのは、昔からAの世界にいる男の子が少なかったからだよ。〟

〝もっと世界をしったら、Aに似合う人は溢れるほどいるよ。〟

何度もその言葉を飲み込もうとしたよ。

でもね、できなかったの。

一つのことに一生懸命になる横顔をずっと見てきたんだもん。

そうしてほっくんのことを、

すきになったんだもん。

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