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「…そう?普通に上手くやってるよ?」
宏太はやはり平然と答える。
「そうなんだぁ…わたし彼氏年上で結構甘えちゃうんだけど、彼女さん甘えられないとか…無いのかな?それだけ離れてると…」
「ん…確かに…甘えてくれていいのになって思う時はあるよ」
少し声が小さくなった気がする。
そういえば…俺が熱を出した時、"体調が悪い時くらいもっと甘えてよ"って怒られたっけ…
「自分で何とかしなきゃって思う人だから…年上ってのも向こうは気にしてるみたいで、しっかりしてるしなかなか甘えられないのかなって思う」
宏太がそんな風に俺の事を考えてくれてたなんて…知らなかった。
「そっか…年の差があるとそういう問題というか…悩みがあるんだな。薮は甘えないの?」
「俺?最初は向こうに釣り合うよう大人にならなきゃってムキになって頑張ってたから…甘えてはなかったな」
「今は…?」
女の子が尋ねる。
「今は…そんな背伸びすることも無いんだなって思えるようになったから、甘えたい時は甘えてる」
「へぇ。それで上手くいってんなら良いじゃん」
「どんなに頑張っても7歳差は変わらないし、向こうが無理してるなって思った時は俺もちゃんと伝えられるようになったし…背伸びする必要ないってのも、教えてくれたんだ」
気づいたら、頬を涙が伝っていた。
「7歳の差があっても…対等に…支えあうことは出来るんだよ。俺は…出来てると思ってる。相手のことを大事に出来てるって…気持ちも伝わってると信じてる」
これ、ここで聞いちゃいけなかったやつだ
宏太が胸に秘めてた、俺への気持ち。
おれ、何て事をしちゃったんだろ。
「何か…素敵な関係ー!!」
「途中からノロケじゃねえかよ笑」
「何だよー!二人が聞いてきたから話しただけだろー!笑」
そっと席を立ち、お店を出た。
罪悪感でいっぱいだった。
ごめんなさい、宏太。
こんなの盗み聞きだ。
宏太の気持ちが聞けて嬉しい筈なのに、自分が情けなくて、苦しい。
電車の中では必死に涙を堪えたけど、家に着いたらもう止まらなかった。
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ましろ(プロフ) - 夏夢さん» 承りました♪ 必ず書くのでお待ちください(^ε^) (2020年2月1日 0時) (レス) id: 8371985186 (このIDを非表示/違反報告)
夏夢(プロフ) - ましろさん» えっ、リクエストしてもいいんですか?しちゃいますっ(///ω///)♪社会人な二人のお話をぜひっ(>▽<) (2020年1月31日 20時) (レス) id: 6404b316b5 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - 夏夢さん» ありがとうございます(≧∇≦) 夏夢さん、それはリクエストですかっ!?私もこのお話の二人は大好きだし、そもそもスーツ萌えなのでw リクエストしてくださるのならどこかで社会人編書きますよ〜♪♪ww (2020年1月31日 13時) (レス) id: 8371985186 (このIDを非表示/違反報告)
夏夢(プロフ) - 完結おめでとうございます(涙)帝王が年下の、新鮮なお話が更新ごととても楽しみでした(///ω///)♪新しいお話も勿論楽しみにしていますが、黄緑くんも社会人になったこの二人のお話もまた、読んでみたいなと思いました。お疲れさまでした!(*^^*) (2020年1月31日 12時) (レス) id: 6404b316b5 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - ゆずさん» ゆず様、初めまして(^^) ファンだなんて、とても嬉しいですー!! 次のお話でもこっそり(←笑)お立ち寄りください♪ (2020年1月31日 11時) (レス) id: 8371985186 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ましろ | 作成日時:2019年9月29日 23時