年下の彼 3 (yb×in)

入院しました 1 ページ1

in side


仕事をしてたら、宏太からメッセージ。

何だろ…と開いてみたら


『ちょっとケガしちゃって市民病院にいます。入院になるかも』


「えええっ！！！？？？」


「ど、どうしたの伊野尾くん！？」


思わず大声を出してしまったので、高木を含めオフィスの全員が俺を見る。


「あ…、すみません！！ちょっと電話してきます…」



ケガ…？入院って…


電話出てくれるかな…と宏太の番号をタップしようとしたら、手が震えてるのに気づく。



ふと後ろを見ると、高木が立っていた。

「たかき…」

「どうしたの？震えてるよ…？伊野尾くん」


「こ、宏太が…ケガしたみたいで」

「えっ！？」

「自分で連絡してきてるから…そんな大ケガじゃなさそうなんだけど…」

「でも心配だよね。貸して？」


手が震えてる俺の代わりに番号をタップしてくれた。

「はい。話せる？」

「ありがと…大丈夫」


しかし、呼び出し音は鳴らず、『電源が切られております』の音声。


「…つながらない」

「電源切ってるってことは…検査でもしてるのかも」


そうか…


「仕事終わるまでまだ2時間近くあるけど…早退する？俺代わりにやっとくよ？」

「ううん…あと2時間だから…終わってから行くよ。どのみち今行っても会えなさそうだし」



明日休みをもらうことにして何とか仕事をこなす。


ケガって…大学でそんなケガするような事…何があったんだろ…




やっと退勤！


病院へ向かおうとスマホを見たら、宏太からメッセージが来ていた。


『さっき病室入ったよ。整形外科の303号室で、右腕骨折して今日明日入院です。ごめんね』


謝らなくてもいいのに…

いまから行くよ、とメッセージを返して、病院へ向かった。骨折なんて…痛かったろうな。



病室は4人部屋で、宏太ともう1人入っていた。

「…失礼します」

そっとと引き戸を開けて入ると、手前のベッドはカーテンがかかっていて、窓際のベッドもカーテンがかかってたけど、隙間から宏太がひょこっと顔を出した。右腕を吊っている。


「慧」

ふにゃっと笑ってくれた。

ホッとしたあまり、目頭が熱くなってくる。鼻の奥も痛くなってきた。

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