恋涙 (ページ9)

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浜崎みゅうside

お母さんは私の本当のお母さんじゃない。

そのことを私が知ったのは10歳のときだった。

「どうしてよっ！！あなたがいいって言ったから私だって仕方なく引き取ったのよ？！」

「お前は血が繋がってる子じゃないか。俺はお前のためだと思って引き取ることに賛成しただけだ。」

「だからって、私と離婚するっていうの？！」

「すまない。」

私は何が起こってるのかわからなかった。

いつもどおり寝ていて夜中に大声が聞こえてただリビングに向かっただけ。

でもそこでは私の知らない話をしていた。

離婚？血が繋がってない？引き取られた？

私は小学校に上がってすぐぐらいまでの記憶がない。1度交通事故にあったとだけきいていた。

だからか周りのみんなもなにもきいてこなかった。

「お母さん…？お父さん…？」

「みゅうっ…。」

「お父さん？どうしたの？」

「すまない…。」

お父さんはそれだけ言うと家を出て行った。それから1度も会ったことはない。

「あんたが…。あんたがいたせいよっ…！！あんたなんかいなきゃよかったのに！！」

その日からだった、私はいわゆる虐待を受けた。

私はお母さんのお姉さんの子供。お母さんとは叔母と姪の関係だったそうだ。私が8歳のとき本当のお母さんと私は事故にあった。前方不注意の車がかなりのスピードで向かってきて、そのままお母さんはなくなった。そして私は記憶を失った。当時シングルマザーとして私を育てていたお母さんが亡くなって、唯一の身内だった叔母に引き取られた。

これはのちに児童相談所の人に聞いた話だった。

なにもわからないまま虐待を受け続けて私は小学校を卒業して中学校に入学した。

幸い中学に上がるころに母親からの虐待は減っていた。そのかわりネグレクトといわれるもの、育児放棄に近かった。ただお金だけはお父さんが私の通帳に残してくれていたためなんとか生きていれた。

中学に上がってしばらくして家に児童相談所の人が来た。

私はなにもびっくりしなかった。

なぜなら自分から児童相談所に行ったから。

何度も行こうと思っていたけど血は繋がっているおばさん。どうしても悪く言えなかった。

だけどそんなとき助けてくれたのが玄樹と勇太だったんだ。