恋涙 (ページ2)

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「ばいばーい。」

みゅうを家に送って家に入るのを見たら僕も家に帰る。

たった数十メートル。それだけでも外にいる時間はなるべく一緒にいたいから。

みゅうを1人にはさせたくないから。

がちゃ

「ただいま～。」

「おかえり。」

「今日は帰ってたんだ。」

「今日は部活なかったもん。あ！ねぇ、もうみゅうちゃんおうち？」

「うん、一緒に帰ってきたから。」

「じゃあみゅうちゃんのとこ行ってくるー！」

「あんま遅くならないでよね。母さんに怒られても知らないから。」

「わかってるって！いってきまーす！」

2個下で中学3年生になった妹の亜樹。昔から甘えん坊だったけどここ最近は僕には甘える様子はない。ずーっとみゅうにひっつき虫状態。

「会いたいな…。」

さっき別れてから数分でみゅうに会いたくなる僕は重症。

ずっと昔からみゅうが好きだった。

今はそうでもないけど昔は泣き虫で寂しがり屋でよく僕や勇太にくっついていた。

けどいつからかそれも無くなって学校では女の子の友達といるし土日も遊びに出かけてたりする。

だから少し寂しくなっていた。

きっと勇太もそうだろうけど、勇太は幼馴染として寂しいんだろうな。

昔勇太に聞いたことがあった。

「勇太はみゅうのことどう思ってるの？」

「んー、俺は幼馴染だな。玄樹は好きなんだろ？」

「っ…。う、うるさい。別にそんなんじゃ。」

「はいはい。」

好きって気持ちがバレてたのはびっくりだったけど勇太が好きじゃないことに心底安心した。

「好きって言えればいいのに…。」

そんな独り言だけが部屋に消えていった。