頼りにならなくても ページ47
甘露寺side
小さな声で『ありがとう』って聞こえたの
初めは聞き違いかと思ったのだけれど、こっそり後ろを見れば涙を流しているAちゃんがいて
私はもしかしたらこの子を少しは癒すことが出来たのか知らって満足しちゃうの
「Aちゃん、今日は付き合ってね!」
そう言ってAちゃんの手を引いて街を歩く
すれ違う人がみんな私たちを見てるの
泣いていたらおかしいの?
髪の色が違ったらおかしいの?
そんなことを考えながら少し早足で歩く
いつも通っているお茶屋さんに入れば女将さんが迎えてくれる
「蜜璃ちゃん!よく来たわね!
あら、その子は……
蜜璃ちゃん、その子を連れてこちらに」
女将さんもAちゃんが泣いているのを見て、何となく察してくれたみたい
お店の奥の部屋へと案内してくれた
「蜜璃ちゃん、ゆっくりしてってね?
そこのあなたも、落ち着くまでいるといいわ」
そう言って女将さんは部屋を後にした
『蜜璃さん』
「なぁに?Aちゃん」
『私、煉獄さんの前にいると力が出ないの
なんでか分からないけど、刀も握れないの……
どうしよう、どうしてか分からないから怖いの………』
ぽつりとAちゃんが私に本音を話してくれた
多分、すごく苦しかったのよね?
Aちゃんの目からは涙が止まらなくてとめどなく溢れてくる
「そうね、まずはしのぶちゃんに相談しましょう?
しのぶちゃんならきっと分かるはずよ!」
私はこんなことしか言えなくて
Aちゃんは『ありがとう』って笑ってくれたけど、それだけじゃ頼りない
Aちゃん、力になれなくてごめんなさい
その代わり、絶対にあなたのことを守るから
そう誓いながらAちゃんをそっと抱きしめた
「私こそごめんね?けど、ありがとう
Aちゃんが居てくれるだけで私は幸せだよ?」
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Miyuki(プロフ) - まゆさん» 返信が遅くなってしまい、大変申し訳ございません、、、コメントありがとうございます!だいぶゆっくりではありますが更新していく予定なので今後とも何卒よろしくお願いいたします!! (2021年11月20日 23時) (レス) id: e9ad5bfcce (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 続きが気になります!更新楽しみにしています! (2021年11月8日 21時) (レス) @page47 id: d503357f65 (このIDを非表示/違反報告)
Miyuki(プロフ) - 心さん» ありがとうございます!そう言っていただけるとまた頑張れます!面白くかけるよう頑張りますので今後もよろしくお願い致します! (2021年8月20日 21時) (レス) id: e9ad5bfcce (このIDを非表示/違反報告)
心 - コメント失礼します。面白かったです!これからも楽しみにしています! (2021年8月20日 13時) (レス) id: a8a646d347 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Miyuki | 作成日時:2021年8月8日 14時