chapter52 ページ7
なんで。
なんでこんなことになってるの。
佐藤さんの顔はいつもみたいな穏やかさはなく、狂気じみた笑みが張り付いていた。
「っ…なんで、あなたが好きなのは私の母でしょうっ…?」
彼はいつもいつも母の帰りを待っていた。
どんなに遅くてもずっとずっと__
すると、彼は次第に笑い出した。
なに…?
なんなのこいつ…。
一通り笑い静まった頃に彼は言い放った。
「__あの女のことはどうでもいいんだよ。」
その時の彼の目はもう私の知ってる人の目ではなかった。
こんな人、知らない。
「全ては、君に近づくためさ。」
そう言って私の頬に手を触れてきた。
頭では抵抗しなくてはいけないとわかっているけど、私は恐怖で声も出ず体も固まっていた。
「…Aちゃんはいい子だね…。母親は男をとっかえひっかえするクソビッチとは思えないよ。」
だんだんと顔が近づいてくる。
私は逃げもできずにただ立ち尽くしているだけ。
「君を人目見た時から確信していたよ。このつまらない日常に刺激を与えてくれるのは、君しかいないってね。
だから、
___僕のものになってよ。」
いやだ。
気持ち悪い。
怖い。
助けて。
松田さん____
「____おい、歯食いしばれ。」
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なみだうさぎ(プロフ) - レモンさん» ありがとうございます!!更新不定期で大変申し訳ないですが、できる限り期待に応えられるよう頑張ります!! (2018年10月14日 1時) (レス) id: e3d8bdb6e6 (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - 続編の移行おめでとうございます!私も楽しみに今後の展開待ってます。 (2018年10月13日 23時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なみだうさぎ | 作成日時:2018年7月17日 21時