chapter77 ページ33
ネックレスをそれはそれは慎重に自分の首元から外し、ゆっくりショーケースに戻した。
「ふぅ…これでよし。」
あの怪盗もなかなか粋なことしてくれるなぁ。
たまたま見つけたからなのか、宝石を元の姿に戻すためなのか…。
どっちにしろ、思ったよりキザで困惑したけど悪い奴には見えなかった。
…ってやばい、はやく戻んないと。
あれ、扉ちょっと開いてる…?
そう不思議に思いながらも扉の外に出て急いでみんなの所へ戻ろうとした。
その時
「Aさん。」
私はその声を聞いた瞬間、ピシャリと固まった。
えぇ……今日でもうこの状況2回目じゃん……。
恐る恐る声のした方を振り向くと、扉のすぐ横の壁に1人寄り掛かっている人物が。
「あ、安室さん…。」
おおかた、私の帰りが遅いのを心配して探してくれていたんだろう。
ほんとに申し訳ない。
今度こそ怒ると思ったが、安室さんは少しため息をついただけだった。
「まぁ、とりあえず皆さん待っているので戻りましょう。」
「はい…。」
怒らないで比較的穏やかなあたり逆に怖い。
というか、
「…いつからいました?」
「キッドが、あなたに宝石がぴったりだ…とか言っていたあたりからですかね。」
微笑んでるけど目が決して笑っていない。
てか、聞かれていた……。
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なみだうさぎ(プロフ) - レモンさん» ありがとうございます!!更新不定期で大変申し訳ないですが、できる限り期待に応えられるよう頑張ります!! (2018年10月14日 1時) (レス) id: e3d8bdb6e6 (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - 続編の移行おめでとうございます!私も楽しみに今後の展開待ってます。 (2018年10月13日 23時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なみだうさぎ | 作成日時:2018年7月17日 21時