chapter60 ページ15
学祭の次の日は振り返り休日ということで、なんの予定もない暇人の私は現在ポアロでバイト中。
「Aちゃん、もうそろそろお昼休憩入って大丈夫 だよ。」
「あ、はい!」
梓さんにそう言われ、スタッフルームで自分お手製のサンドイッチにかぶりつく。
「…ここに来てから自分の料理の腕上がった気がする。」
サンドイッチを料理という枠に入れていいのかわからないけども。
けどたぶん安室さんのおかげだ。
私や梓さんも知らないような料理の裏技とか色々知ってるし。
ほんと、ハイスペックにもほどがある。
ふいに昨日の出来事を思い出す。
松田さんがまさか私の兄だったなんて思いもよらなかったし、それに安室さんが友達だったとか。
「世間って案外狭いんだなぁ。」
ぽつりとそう呟くと、
「確かに、そうかもしれないですね。」
「?!っ……ごほっごほっ…」
返ってくると思っていなかった返事に驚き、思わずむせてしまった。
「大丈夫ですか?お水、どうぞ。」
「ごほっ…あ、りがとうございます…」
水を受け取りなんとか咳は治まった。
というか___
「いきなり驚かさないでくださいよ、安室さん。」
そう言って軽くジト目で睨んだ。
すると安室さんは少し困ったような笑顔で「すみません。」と謝ってきたからまぁ許す。
「あ、あと__」
「何ですか?」
安室さんはエプロンを付ける手を止め、こちらに視線を向ける。
「__昨日は、兄のこと教えて下さってありがとうございました。」
そう言うと安室さんは少し驚いたような表情を見せたが、直ぐにいつもの笑顔に戻った。
「いえ、いつかは言わなくてはいけないことなので。それに、僕は君に謝らなくてはいけない。」
安室さんが私に謝る?
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なみだうさぎ(プロフ) - レモンさん» ありがとうございます!!更新不定期で大変申し訳ないですが、できる限り期待に応えられるよう頑張ります!! (2018年10月14日 1時) (レス) id: e3d8bdb6e6 (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - 続編の移行おめでとうございます!私も楽しみに今後の展開待ってます。 (2018年10月13日 23時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なみだうさぎ | 作成日時:2018年7月17日 21時