じゅうに ページ13
ゆっくり時間をかけて座るお嫁さん達
あの子は近くで見てもより一層美しさを増すだけだった
…ふむ、これは喰うだけでは惜しいね
ようやく皆、顔をあげて俺の顔を見た
顔を赤くしたり見蕩れたり…うんうん、俺だからしょうがないぜ
だけれどその子はすぐさま俯いてしまう
?、可笑しいなぁ
それから信者達が自らの娘を推しに出してきた
1人1人褒めて返せば面白いように顔を赤くする
途中で目が合ったその子の瞳は…なんというか他にはない瞳をしていたよ
吸い込まれるみたいな…全然靡かない様子は少しだけ面白く感じた
大層甘やかされたんだなぁって思ったけどそうでも無いみたい
だってさっきから凄い甘い匂いしてるし…稀血かな?
身体に傷があるのかなぁ
俺がその子を褒めてやれば明らかな嫌悪の感情があの子に注がれる
親か、他の嫁か、はたまた両方か
あぁ…可哀想に
ずっと不憫な環境だったのだろう
涙目で震える彼女を見て今までにない感情が芽生えるのを感じた
…なんだろう、この感じ
胸に手を当て、今までにない鼓動を感じる
もしかしたら俺にも感情というものを知る時が来るかもしれない
・
お次は1人ずつお話する時間だって
1番手に来たのは赤い瞳の子
とりあえず信者達と同じように家族構成やら好きな物やらを聞く
俺は聞き上手だってよく言われるんだ!だから話を聞き出すのには自信があるぜ?
案の定、ペラペラと楽しげに身内の話を始め出す
うん、うんと適当に相槌を打っていれば相手は気を良くして一層話し始めるんだよ
そろそろ話を聞くのにも退屈になってきて終了にしようとした時
慌てたような足音が聞こえ、信者の1人がやってきた
頼「教祖様、お楽しみのところ申し訳ありません。只今、控え室の方で問題が起きましたので私の代わりにこの者が対応につきます。ではごゆっくり」
そういうと代わりの信者をつかせ、忙しそうに去ってしまった
問題とはなんだろうか
もしかしたらあの子関係で何かあったんだろうか
先程見た、頼りなく小さな身体を思い出してこれまた何とも言えない感情だ
『(…俺が、救ってやらないと)』
何となくこの気持ちの正体を知ってはいけないような気がして、心にそっと蓋をした
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:襟乃空ちゃん: - この小説は、私が夢小説というワードを知って、初めて読んだ小説なので更新してくれるのいっつも楽しみにしてます! (11月16日 0時) (レス) id: b670a6340b (このIDを非表示/違反報告)
:襟乃空ちゃん: - コメント失礼します!夢主ちゃんと私の性格が似てて、ヤバイです(語彙力皆無)童磨様ガチリアコ勢で、作中ずっっっっと心拍数ヤバイです((このような神作を作ってくださり誠にありがとうございます(血涙 (11月16日 0時) (レス) id: b670a6340b (このIDを非表示/違反報告)
みなみ(プロフ) - コメント失礼します。主様の悪女主系のお話大好きです!言葉遣いや、行間、ストーリーの進め方など全てのバランスが良くて、とっても読みやすいです!!こんなに印象に残った作品と作者様は初めてっていうくらいです!続き楽しみにしてます!頑張ってください!! (8月30日 16時) (レス) id: d29c5267d6 (このIDを非表示/違反報告)
れーと - コメント失礼します。更新ありがとうございます!この小説大好きです!応援してます! (8月28日 12時) (レス) @page41 id: f8da97e70e (このIDを非表示/違反報告)
よぞら(プロフ) - 更新待ってましたあ〜!!めっちゃよかったです!次も楽しみにしてます〜 (8月28日 6時) (レス) @page41 id: b69074ea7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:パピ子 | 作成日時:2022年8月29日 23時