今日も私は愛されるの

参拾伍 ページ36

『皆様、はじめまして。京極 Aと申します、よろしくお願いします』





にこりと微笑んでから深く頭を下げた





髪飾りがカラン、と音を立てる





あ、そうそう




宇髄さんみたいな髪飾り付けてんよね(KY)




なんかひし形とパール交互についてる感じのやつ





…てかなんでこんなに静かなの？泣いていい？




なんか反応してよ





顔をあげて反応を伺うとみな、驚いた様な顔をしてこちらを見つめていた





…っっっっっっ本物だｯ





笑顔を崩さないように泣きそうになるのをグッと堪える





お｢Aは光の呼吸の使い手だから光柱となる。みんな仲良くしてあげてね｣





お館様がそう発した瞬間、初めて空気が揺れた





煉｢…光の呼吸ですか！？なんとそれはめでたい！よろしく頼もう！！！｣





うわすっげ生で聞くとほんとに鼓膜割れそう





蜜｢っなんて可愛らしいの！？お人形さんみたいっ♡｣





君がね☆





自分で言うのも何だけど全員私の容姿に驚きが隠せないようだった






お｢それじゃあこれで会議は終わりだ。A、頑張ってね｣





御意、そう告げると頷いてからお館様は去っていった






え





この状態で置いてくの…？






再び前を向いて顔を見合わせる





数秒の沈黙の後、煉獄さんが空気を裂くような声で





｢まずは自己紹介から始めよう！｣




と言った





『あ、では私からもう一度…名前は京極A、歳は16で好きな物は金平糖です！』




先程とは違い、親しみやすい笑顔で答える





…おやおや？





皆さんお顔が赤くなっていらっしゃってますけど？？？





そんなことは顔に出さず、よろしくお願いします！と顔に手を添える





煉獄さんから順に自己紹介…って言っても名前しか言ってくれないお方が複数名いましたが





全員麗しいお声でした！！！！！





っていうか早く炭治郎達に報告しに行かなきゃ！





お館様も急に柱になって混乱するだろうからって2日間お休みくださったんだし！





『じゃあ私はこの後用事があるので失礼します！』






可愛らしく顔の近くで小さく手を振る





全集中の呼吸で藤の花の宿へと向かった




『(皆、どんな反応するかなぁ)』













…と、Aが全速力で走っている一方_______

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