28 :汚れずの好中球とお疲れ様 ページ29
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浮かび上がるように意識が浮上し、目を開けるとザバリと冷たい水がかけられた。
もう何時浴びたか覚えてない位の、久々の水。
状況が理解出来ずに目を瞬かせていると、後ろに誰かがいることに気が付き、そちらに振り向いた。
すると、しゃがみながら僕を支えるシロと目が合った。
「クロ、起きたのか」
「うん...僕、ナイフ持ってから記憶が曖昧で覚えてないんだけど...何かあった？」
僕が問い掛けると、シロは気まずそうな表情を浮かべて目を逸らした。おい、何があったんだよ。
「あっ、クロちゃん！目が覚めたんだ...なんかいる？食べたいものとか」
ハクが僕の頭をタオルで拭きながらそう聞いてくる。
そういや、今日はまだ食べてない気がするなぁ、あのアイス。
「グリコーゲンアイス...チョコチップの」
「おっけー、持ってくるからベンチに座って待っててね」
そう言ってタオルを僕の首にかけたハクは、自動販売機の方に歩いていった。
此処は大人しくベンチに座っておこう。
シロはいつの間にか遠くの樹状さんと話し込んでるみたいだし。
近くにあったベンチに座って暇を持て余していると、ハクがアイスを持ってきてくれた。
ちゃんとチョコチップだ。間違えてたらどうしてやろうかと思った。
「ほい！チョコチップね」
「...ん」
チョコチップのグリコーゲンアイスを口に含むと、バニラの甘さが口の中で広がる。
ハクも樹状さんと話し込んで居るようで、何かちょっと...はみ出し者にされた様な。
...別に、慣れてるから良いんだけどさ。
さて、ここに居ても邪魔だろうしお暇しますかね。
よいしょと腰を上げると、シロとハクが僕の方に歩み寄って来た。
何か用でもあるのだろうか？
首を傾げていると、ハクが僕に向かって手を伸ばして来た。
その手を何となく警戒してしまい、一体何をするつもりだと目で見つめると、ハクの手は僕の頭にぽす、と音を立てて乗せられた。
その手は僕の髪を掻き回すように動かされていく。
「...！？」
シロもシロで労うように僕の頬を撫でてくるから擽ったい。なんなんだこの2人。
「お疲れクロちゃん！」
「お疲れ様、クロ」
2人は、優しい笑顔を浮かべてお疲れ様と言うのだ。
...なんなんだ、この2人。
白血球は、細菌を殺すのが仕事で...そんな事言う必要なんて無いはずなのに。
...本っ当に、変だ。シロもハクも。
じわりと熱くなった目元を隠すように、撫でる手を享受する様に。
僕は、その瞼をゆっくりと閉じた。
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海藍 - 凄い、、、 (5月21日 23時) (
レス) id: 34bd24184d (このIDを非表示/違反報告)
仁兎 - 鶴丸国永が出てニヤニヤしてしまった…えへへ (2020年7月12日 10時) (レス) id: 01ef15654f (このIDを非表示/違反報告)
まじかるれいん☆ - あああもう展開分かっちゃったふふふふ← (2018年12月30日 21時) (レス) id: 9a258b9a35 (このIDを非表示/違反報告)
蒼空みや(プロフ) - ぷらんくとん。さん» コメントありがとうございます！楽しみにしていただきありがとうございます♪このあとの話もお楽しみに！ (2018年9月17日 22時) (レス) id: 7eb3a685bd (このIDを非表示/違反報告)
ぷらんくとん。 - 更新楽しみにしてます！ (2018年9月17日 11時) (レス) id: 4eb7efbf3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼空みや | 作成日時：2018年8月21日 3時
